2017年6月に小樽~新潟航路に就航した代替新造フェリー。従来船に比べて航海速力のアップと燃料消費量の削減を達成するため、最新省エネ船型や近接2軸推進システムに加え、三菱空気潤滑システム(MALS)等の高効率推進システムを採用して、船体抵抗の低減と推進効率向上を達成している。
本船は長崎県の軍艦島ツアーを、楽しく快適に過ごせるよう自由な発想を形にしたメガクルーザー型次世代観光船。ただ旅客を目的地に運ぶだけでなく、目的地までの航海中も楽しんでもらうため、ジャイロスタビライザー、海中展望窓、体感調整LED照明などを装備している。
離島航路の水中翼付高速双胴船である。船体は細長く、船首ステムを立ち上げて水線長を長くし、双胴間に配置した水中翼で船体を浮上させることにより造波抵抗を抑えている。水中翼に設けた可動翼をコンピューター制御することによりローリング、ピッチングを減らし乗り心地を向上させている。曳き波も低減され、他船や港湾施設に迷惑をかけることなく運航可能である。
本船は2017年9月及び12月から東京~苫小牧・釧路航路に就航した最新鋭の内航ロールオン・ロールオフ船。被代替船を大型化して貨物搭載能力を大幅に増強する一方、各種省エネ技術の採用により約20%の大幅な省エネを実現し、モーダルシフトの担い手として大いに貢献することが期待される。
世界最大級の20,000TEU 型コンテナ運搬船。スケールメリットの他、様々な省エネ技術の採用で輸送効率の向上を図った。構造強度安全性確保にも注力し、海上技術安全研究所や複数船級協会と連携した解析を実施した。環境負荷低減のため将来LNG 燃料船へ改造するための準備として、主機関構造を一部変更している。
「地球環境と人への調和」をコンセプトに、船舶事故0に向け、赤外線暗視カメラ等の安全技術を採用。環境負荷低減では、風圧抵抗低減船型や各種省エネ技術の採用で燃費を約17%改善(輸送台当たりCO2排出量を52%低減)。独自の艙内照明や断熱塗料の採用で、現場目線で人にやさしい作業・居住環境を実現した。
遠洋区域を航行する5,000トン積み石炭灰運搬船。潤滑油の廃油が出ない主・補助機関潤滑油の再生システムを搭載。またディーゼル機関の状態監視保全方式を採用し、センサーによる状態監視で主機関を開放することなく異常を感知して、重大事故を未然に防ぐことが可能。
二重反転プロペラ、ハイブリッド推進システム、LVフィン、ラダーバルブ等の最新技術を取り入れ、船型最適化を実施した省エネ内航貨物船。高速運航時には主機関で推進し軸発電機で電力供給するが、港内や瀬戸内海等の短距離低速運航では、電気推進システムに切替えて軸発電機を推進電動機とする。低振動、低騒音、船員負荷低減で乗員の居住環境が改善した。
海技士人材育成と漁業調査船の調査・研究機能を併せ持つ漁業調査練習船。各種漁労装置、探知機、海底地形探査装置等を搭載し、調査と船舶機関士養成という異なる任務をこなすため、推進機関にハイブリッド推進システムを、環境対応教育の一環としてSCR、水混合燃料生成装置、電力監視システムを搭載した。
「かいりゅう」は黒潮からの海流発電を目指し、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けて開発した「水中浮遊式発電システム」による、新しい海洋再生可能エネルギー装置である。2017年8月に100kW規模では世界で初めてとなる黒潮実海域での発電実証試験に成功した。