大阪/志布志航路に就航した新造船で、非日常の船旅を楽しめるよう「くつろぎのプライベート空間」やゆとりのあるパブリックスペースを充実させている。推進システムには、二重反転プロペラとハイブリッド推進システムを導入し、高い省エネ性能と操船性を両立させた。
滋賀県では「みずうみに学んで世界の明日をひらく人」という理念のもと全ての小学校5年生を対象に、学習船を使った教育を35年間展開。一泊二日の航海で琵琶湖の環境や寄港地の歴史・文化などを学ぶ。新船は、最新の教育施設を装備する5層構造とし、琵琶湖の強風と浅喫水の課題を克服し、より安全で環境に優しい学習船となった。
拡張パナマ運河を通航可能で最大級のLNG運搬船。天然ガスと油を燃料として使用できる2ストローク二元燃料主機関を搭載し、船型最適化によって省燃費を実現した。自然気化ガスの再液化装置や燃料化設備を搭載して運航の柔軟性を高めるとともに環境負荷低減を図っている。基幹システムの冗長性確保や各種の解析により、安全性向上を図った。
世界最大容積の冷蔵・冷凍貨物艙を持ち、コンテナを含め多種多様な貨物が積載できる冷凍運搬船。最新省エネ主機、高速域に対応した船首尾船型などにより燃費の向上を図っている。振動、騒音を低減した良好な居住環境、排ガス規則に沿ったSOxスクラバーの採用などにより環境に配慮している。
6,800台積み次世代型自動車専用船。船首形状見直しや低摩擦AF塗料等の省エネ技術の採用により車1台当たりのCO2排出量を大幅に減少させた。リフタブルデッキを2層から6層に増やし、艙内船殻構造をロンジ構造とすることで荷役効率を向上させている。 AR技術を用いた航行支援システム、高速衛星通信を用いた船陸間データ送信システムも採用している。
4代目となる長崎丸は、通路幅、天井高さ,寝台面積等を拡大し,電気推進方式により船内の静寂性を高めるなど居住環境を大幅に改善した。最新の水産資源・海洋調査機器を搭載しており,長崎大学のみならず本船を共同利用する大学等の学生及び研究者が,広く,水産・船舶関連業界について学び,研究することが可能である。
「げんかい」は試験研究用の音響測深装置などの調査機器を備えた60GT型の高速艇。船首や船底形状に技巧を凝らし、多気筒主機関とLC型5翼固定ピッチプロペラにより気泡や船体振動をおさえて、高速域においても高精度なデータ取得が可能な機能性を実現した。調査船が排水量型から多機能な高速艇船型へシフトする先例となることが期待される。
CP-8001は800トン吊り大型クレーンを搭載した我が国初のSEP型多目的起重機船。4本の脚を用いて船体をジャッキアップすることができるため、気象海象条件の厳しい海域でも、高い稼働率で安定かつ高精度にクレーン作業を行うことができる。全国で計画が進められている洋上風力発電施設の設置工事をはじめ、港湾工事などに活用される。
本機は海上技術安全研究所の航行型AUVの主力機で、国の研究・開発プロジェクト「SIP次世代海洋資源調査技術」のもとで開発された。最大ピッチ角80°最大速力6.5ノット等の優れた機体性能に加え、調査効率を飛躍的に向上できる複数機AUV同時展開が可能な運用体制を備えている。高効率で高精度な海洋調査を実現する先進的プラットフォームである。