瀬戸内海エリアの観光振興のため、瀬戸内海汽船グループ、JR西日本グループ、国土交通省中国運輸局の3者連携協定により、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の国内クルーズ船建造制度の第1号船として誕生。ゆったりとした船旅を楽しんでいただけるソファのような座席デザイン、開放的なデッキを持つ。行政・事業者が一体となった次世代型取り組みの象徴的な船
先代のガリンコ号Ⅱに比べて速力、砕氷能力、操船性、乗り心地等を向上させた流氷観光船。速力と操船性の大幅向上のため耐氷クラスのアジマス推進器を採用し主機は大型化した。流氷域まではトリムをつけて航行し、アルキメディアンスクリューの抵抗を軽減する。
横浜駅東口と山下公園を結ぶ定期航路の本船は、海と川を自在に移動する「スズキ」に由来する名前の通り、桁下の低い橋を通行するエアードラフト、浅瀬の離着岸を可能にする浅喫水を特徴とする。
バリアフリートイレ、船尾整流翼も装備している。
本船は国内造船所で建造された初の大型LNG燃料自動車船で、1500m3のLNG 燃料タンクを2基搭載している。LNG燃料化によりCO2排出量は2008年をベースに40%以上削減している。日本海事協会より先進的なデジタル技術を備えた船舶に付与される船級符号"Digital Smart Ship(DSS)"を世界で初めて取得しており、環境とデジタルで先進的に取り組んだ船舶である。荷役スロープは高効率での荷役作業を考慮した革新的な配置としている。
内航船船員の船内生活における快適性を追求した居住環境改善船。船員の不足が大きな社会問題となる中、「次世代の船内環境」を目指し、窓の大型化や調光型照明、共用のシャワー室、リビングのような公室、熱中症予防のミストシステムなどを装備した。
積荷を積載しながら実習を行うことができる船舶。乗組員の他、教員、実習生のため全12室を確保し、広いブリッジ、教室を兼ねた食堂など船員養成のためのスペースの充実を図った。居住区の防音設備、発電機の防振設備、浴室、シャワー室、WiFi設備など船員及び実習生の快適な居住空間を確保している。
内航LNG船の実績ある技術を踏襲しつつ、バンカリング船に求められる機能性を考慮して開発された国内初のLNGバンカリング船。環境負荷低減並びに排出ガス規制への有力な対応策の一つとしてLNG燃料船の導入が世界的に拡大する中、本船の竣工は、Ship to ship方式による大型外航船への安全且つ迅速なLNG供給を可能とし、船舶のLNG燃料化の促進、並びに本邦港湾の競争力強化に貢献。
内航貨物船の限られた寸法の中で、垂直型船首により水線長を長くし、船尾バルブ付きマリナー型船尾にゲートラダーを組み合わせ、船体周りの流れを大幅改善しCO2排出量を削減した。また内航小型船として初めて、船体の側面にエネルギー吸収量の大きな高延性厚鋼板(NSafe-Hull)を採用している。船員育成船舶として乗組員の部屋数を増し、教育訓練生の乗船、女性船員を前提とした設備など船員の労働環境を改善した。
「人が集まる魅力ある漁船」がコンセプトの次世代型の遠洋まぐろ延縄漁船。洋上での長い生活を少しでも快適に過ごせるように、乗組員ファーストを意識した。遠洋まぐろ延縄漁船では初のナックルバルブ付バトックフロー船型を採用。居住空間を出来るだけ陸上に近づける工夫をし、これまでの船内空間を一新した。
実習中における生徒の安全を最優先にした水産高校の実習船(5代目)。漁業資源が枯渇する中で、様々な海洋調査が行える実習船をコンセプトに建造した。従来の観測機器のほか、新たな海洋調査機器として、計量魚群探知機、マルチビーム音響測深機、自走式水中テレビ装置、深海魚搬送装置、マイクロ波波高計を搭載している。運航管理も海洋調査のプロに委託し、今後の成果が期待される。
全く新しい概念で建造され、シップ・オブ・ザ・イヤー2016漁船・作業船部門賞に輝いた円形タグボート「梅丸」を楕円形に改良、小型船舶(19トン)を維持しながら、ディーゼルエンジン及びアジマスプロペラの大型化に成功。「梅丸」の長所を継承しつつ、40%もの曳引力アップと11%の速力アップを実現した。
AUVを5機まで自動で追尾しAUVと遠隔地の陸上や有人船舶との情報を仲介する無人自立型洋上中継船。音響通信と無線LAN通信、衛星通信を備える。荒天時も運用可能な自己復原性をもつモノコック構造とし、AUVとの安定な音響通信を確保するため船体動揺を抑えるスケグ構造を採用。
放水射程距離120m、伸縮放水砲の高さ21mを誇り、コンピナート火災や緊急救助に対応する最新鋭の化学消防艇。本船により臨海地域全体の大規模災害への対応能力が大幅に向上した。柔軟な発想による新船型は優れた航行性能を発揮し、ウォータージェットとサイドスラスターを連動した最新の自動位置保持装置は、全面放水時でも安定して船位を保持する。