Japanese
メニュー
普及・啓発活動
ホーム > 普及・啓発活動 > 第5回 ふね遺産認定のお知らせ

第5回 ふね遺産認定のお知らせ

2021年7月
ふね遺産認定実行委員会

歴史的で学術的・技術的に価値のある船舟類およびその関連設備を「ふね遺産」(Ship Heritage)として認定し、社会に周知し、文化的遺産として次世代に伝えるため、日本海洋船舶工学会はふね遺産認定事業を行っています 。

2021年5月18日に開催されたふね遺産審査委員会での審議により、認定基準に従い第5回ふね遺産認定案件として7件が認定されましたので、以下の通りお知らせいたします。

審査委員会委員は次の通りです(順不同、敬称略)。

日本船舶海洋工学会 会長(当時)
三島 愼次郎(委員長)
日本航海学会 会長
庄司 るり
日本マリンエンジニアリング学会 会長(当時)
畔津 昭彦
日本海事史学会 会長
安達 裕之
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 准教授
福永 真弓
日本船舶海洋工学会 理事
山本 敦
ふね遺産認定実行委員会 委員長
小嶋 良一
 
第5回認定案件 所有者
有人潜水調査船「しんかい2000」
深海の調査研究に多くの成果をあげ、「しんかい6500」建造のための基礎技術を確立した有人潜水調査船
国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC)
曳船「第一芝浦丸」
大正期の船舶建造技術を今に伝える曳船
東京都 東京港建設事務所
移動図書館船「ひまわり」
全国にも例を見ない離島の人々の為の移動図書館船
尾道市
「三重津海軍所跡」
幕末の我が国の造船事情を今に伝える遺構群
佐賀市(資産管理者)
コンテナ専用船「箱根丸」
海上輸送効率化を実現した我が国初の新造コンテナ専用船
非現存船
(運航者:日本郵船株式会社、建造者:三菱造船株式会社に認定書)
練習船・帆船「進徳丸」
大正から昭和にかけて多くの海技者育成に寄与した国内建造最大級の帆装を有する練習船
非現存船
(神戸大学海事科学研究科 海事博物館に認定書)
「咸臨丸」
日本人がその太平洋横断航海に大きく寄与した我が国初のスクリュー推進式蒸気機関を備えた帆船
非現存船
(咸臨丸子孫の会,横須賀市,木古内町 教育委員会 に認定書)

第5回ふね遺産認定式の開催については、コロナ禍のため現在のところ未定です

〈現存船〉

(1) 有人潜水調査船「しんかい2000」
ふね遺産第33号(現存船第12号):深海の調査研究に多くの成果をあげ、しんかい6500建造のための基礎技術を確立した有人潜水調査船

所有者
国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC)
保管場所
新江ノ島水族館
有人潜水調査船「しんかい2000」

1981年に三菱重工神戸造船所で建造された。相模湾・初島沖で沈み込帯におけるシロウリガイを中心とした化学合成生態系の世界初の発見や沖縄トラフの熱水噴出孔の発見など、日本の深海研究進展に大きく貢献した。本船によって培われた技術や運用ノウハウは有人潜水調査船「しんかい6500」などその後の深海探査技術の開発に活かされた。チタン合金製の耐圧容器、日本初のシンタクティックフォーム浮力材、大容量の均圧型酸化銀亜鉛電池、インバーター制御による電動機など、当時の技術の粋が集約されている。

(2) 曳船「第一芝浦丸」
ふね遺産第34号(現存船第13号):大正期の船舶建造技術を今に伝える曳船

所有者
東京都 東京港建設事務所
保管場所
東京港建設事務所前
曳船「第一芝浦丸」

大正15年10月に横浜の浅野造船所で建造された。総トン数37.74トン、長さ18.29mで、関東大震災後の東京港建設の際に、浚渫船団の曳船として活躍した。昭和49年に引退するまで長期間にわたり使用された。

船体はリベット接合で、機関は船舶の推進機関として初めて使用された蒸気往復動機関、鶴見三連成レシプロエンジンと石炭炊きボイラー(昭和33年に重油炊きに改装)の採用など当時の船舶造船技術の粋を集めた高性能の蒸気船であった。

(3) 移動図書館船「ひまわり」
ふね遺産第35号(現存船第14号):全国にも例を見ない離島の人々の為の移動図書館船

所有者
尾道市
保管場所
尾道市瀬戸田B&G海洋センター
移動図書館船「ひまわり」

瀬戸内海の離島を巡回した広島県立図書館の図書館船である。全長14m、幅3.65m、深さ1.76m、総トン数19.75トン、速力約12ノットの木造船で、宇品港を拠点に19の島々に2か月に一度寄港した。移動図書館船として江田島造船所にて建造され、昭和36年に進水し、昭和56年まで20年にわたり活躍した。約1500冊の書籍や映像フィルムを保管し、約45万人が利用,約70万冊の本の貸出があった。航行距離は約9万キロに及んだ。

〈船舶の建造施設〉

(1) 三重津海軍所跡
ふね遺産第36号(船舶の建造施設第6号):幕末の我が国の造船事情を今に伝える遺構群

所有者
佐賀市(資産管理者)
保管場所
発掘調査で確認した遺構群は、保存のため地下に埋め戻し済
三重津海軍所跡

幕末、佐賀藩が海軍伝習とともに、洋式船の修理等を行う施設として、「御修覆場(ドライドック)」や「製作場」を整備したのが本施設である。ドックは土と木で作られた我が国で現存する最古のものである。発掘した遺構や遺物等の分析から、伝統的な鍛冶や鋳物の技術が用いられていることも判明した。1865年には、日本初の実用蒸気船「凌風丸」を本施設で完成させた。また、蒸気軍艦「電流丸」の修繕や軍艦「千代田形」のボイラー製造も行われた。

〈非現存船〉

(1) コンテナ専用船「箱根丸」
ふね遺産第37号(非現存船第7号):海上輸送効率化を実現した我が国初の新造コンテナ専用船

所有者
非現存船
保管場所
──
コンテナ専用船「箱根丸」

昭和43年(1968年)8月27日に三菱重工神戸造船所で竣工した。日本初の設計建造されたコンテナ専用船で、積載能力は752TEUであった。コンテナ荷役により寄港地での停泊日数が激減し、従来1航海に約80日かかった太平洋航路が約30日で運航可能となるなど、大幅な効率化につながった。高速化のための船型や、それに関連する主機関及び軸系プロペラなどが開発され実用化された。また大開口を有する船体構造の開発もこれに寄与した。

(2) 練習船・帆船「進徳丸」
ふね遺産第38号(非現存船第8号):大正から昭和にかけて多くの海技者育成に寄与した国内建造最大級の帆装を有する練習船

所有者
非現存船
保管場所
──
練習船・帆船「進徳丸」

海技者育成(総航程:帆船30万8千浬、汽船22万1千浬、総実習生:11,900名)および陸置後の青少年向け海洋訓練施設(宿泊延べ146,954人泊)としての実績がある。1924年三菱・神戸造船所で帆船として竣工し、神戸高等商船学校に引き渡された本船は数少ないバーカンティーン型帆船としても貴重な存在である。ジガーマスト、蒸気レシプロ機関等の一部は現在神戸大学深江キャンパスに展示されている。

(3) 咸臨丸
ふね遺産第39号(非現存船第9号):日本人がその太平洋横断航海に大きく寄与した我が国初のスクリュー推進式蒸気機関を備えた帆船

所有者
非現存船
保管場所
──
MERMAID

1854年に幕府から発注されオランダにて建造、1857年2月に竣工し、同年8月に長崎に回航された。1871年北海道木古内沖にて座礁沈没した。

歴史上はじめて太平洋横断を行った我が国所有の船である。特に米国からの帰航ではほとんど日本人のみで運航したとされる。また、本船には引き上げ式のスクリュー推進器(我が国所有船初)や伸縮式の煙突などユニークな装備が採用されている。

  • Photo Gallery
  • Ship of the Year
  • デジタル造船資料館
  • アフターコロナ禍特別検討委員会報告会
  • G-NAOE 2022

ピックアップ情報はありません

広告 [広告掲載のご案内はこちら]

会員ログイン
新着情報一覧はこちら
学会へのアクセスはこちら
ページの先頭へ戻る

〒105-0012
東京都港区芝大門2-12-9
  浜松町矢崎ホワイトビル 3階 [交通アクセス]

TEL:03-3438-2014 / 2015
   FAX:03-3438-2016
   [事務局へメールする]
ページの先頭へ戻る