九州大学大学院工学府海洋システム工学専攻修士課程 藤井 友
九州大学大学院工学府建設システム工学専攻修士課程 森平 尚樹
7月5日から8月31日の約2ヶ月間、国際海洋開発フィールド演習として藤井、森平の2名で上海交通大学のリサーチインターンシップに参加した。このインターンシップには北米、欧州、アジアの10カ国以上から約150人が参加していた。参加した学生は39の研究室に分かれての配属となる。上海交通大学は中国の中でもトップクラスの大学で、広大な敷地の中で沢山の学生が勉強している。
インターンシップ中は与えられたテーマを研究する形式であった。我々はプロペラ式潮流発電におけるブレード形状の最適化のテーマを与えられた。はじめに、テーマについて先生から説明があり、研究に必要な最適化ソフトの使い方の簡単なトレーニングを受けた。二人で最適化ソフトに関する論文を読み、全長や潮流速度などをパラメータとして、年間発電効率が最大になるようなブレード形状を検討した。
一日のスケジュールは、自分で決められるため、まるで九大の研究室で過ごすように自由に活動が出来た。キャンパスでは長さが300mある曳航水槽も見学したが、ここでも中国のスケールの大きさを実感した。
さらに、研究関係の勉強だけでなく、中国語と中国文化のプログラムにも参加した。中国語のプログラムは発音中心の授業だったが、日本語では使わない音の発音が特に難しかった。早速、コンビニで中国語を試したが、残念ながら通じず、結局、身振り手振りや筆談が頼みだった。
中国文化のプログラムでは中国の歴史や伝統芸能を学び、中国の文化をより身近に感じられる貴重な機会であった。上海の街にも出かけたが、新しい高層ビルや道路の工事はまだ続いており、発展を続ける活気を強く感じた。一方、旧フランス租界は、レトロで街路樹も植えられている、静かで落ち着いた雰囲気が印象的であった。
上海交通大学の学生たちは皆優秀で、大学入学が目標ではなく、アメリカの大学に留学や博士課程にも進学するそうである。海外に出ていこうとする志と向上心は見習うべきだと強く感じた。
約2ヶ月間のインターンシップで、勉強だけでなく、中国の歴史や文化に触れ、中国の学生と話して彼らの考え方に触れることによって、多くの刺激を受けた充実したインターンシップであった。
藤井 友
九州大学大学院工学府海洋システム工学専攻修士課程
船舶海洋工学
森平 尚樹
九州大学大学院工学府建設システム工学専攻修士課程
船舶海洋工学