(株)名村造船所生産業務本部工場管理部設備管理グループ 河野 良紀
この度、ブロックヤードを建設したので概要について紹介します。ブロックヤードが建設されたことによって、これまで防ぐことが出来なかった雨天後の後戻り工事の削減や作業環境改善に大きく寄与し、以前より安定した工程進捗が可能になりました。
図1 工場全体配置図
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建設場所について、当初は700番地や800番地も建設場所として候補に挙がりましたが、工場全体のブロック移動距離や搬送回数をシミュレーションし、1000番地西に決定しました。レイアウトについては、自走台車が容易に入出棟が可能なように、A棟とB棟間を30.03mの通路を挟んだレイアウトとしています (図1)。
建設工事の概略スケジュールは、以下の通りです。
路面については既設アスファルトを流用しました。このため、雨天時に棟内に雨水が浸入しないように新設側溝の設置をおこないました。ブロックヤード各棟 (A棟及びB棟) の仕様を示します (写真1、写真2)。
写真1 ブロックヤードNo.1〜2 (A棟)
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写真2 ブロックヤードNo.3〜5 (B棟)
南側から撮影
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ブロックヤード | A棟(No.1〜2) | B棟(No.3〜5) |
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建築面積 | 5,030.5m2 | 7,516.4m2 |
構造 | 鉄骨造・準耐火建築物 | |
最高高さ | 18.70m | 24.20m |
最高軒高さ | 16.45m | 21.95m |
幅 | 100.37m | 49.97m |
奥行き | 50.12m | 50.12m |
写真3 棟内
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棟内に仕切り壁は無く、柱間に渡り設置されている流体配管やケーブルラックは、フォークリフトや高所作業車が棟間を通行可能となるよう、4m以上の高さに設置しています。給電盤やヘッダー、消火設備に関しても、ブロックの入出棟時の事故防止の為、柱から棟内側へ飛び出さないように設置しました (写真3)。
写真4 天井灯点灯時夜景
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棟内の天井棟、屋外の投光器に関しては省エネを目的として、水銀灯と比較して消費電力が約65%低いLEDを全ての照明に採用しました。また、棟内の天井灯については、ブロック区画毎に点灯スイッチを設置し、使用する区画のみを点灯できるようにしました。保安灯については、夜間自動点灯とし、20:00には消灯するように設定しています (写真4)。
河野 良紀
(株)名村造船所生産業務本部工場管理部設備管理グループ
設備管理