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西部支部メールマガジン第83号

新造船紹介:アフラマックスタンカー "M.T. SOUTHERN REVERENCE"

常石造船(株)設計本部商品企画部総合設計グループ 張 果

試運転中の本船
試運転中の本船
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2018年3月27日に当社常石工場にて竣工・引き渡しを行ったアフラマックスタンカー "M.T. SOUTHERN REVERENCE" を紹介します。

本船はDW 108,500MT型のクルードオイルタンカーであり、カーゴオイルタンクの構成はCOT×6、SLOP×2、RESIDUAL×1となっています。カーゴ容積は約12万8千m3であり、クルードオイルタンカーの運航に必要な大容積を確保しています。

3種類の貨物を積載可能とするために貨物移送管は3つのグループに分かれており、各グループ間は異種貨物の混合防止を目的として2台のバルブで隔離しています。荷役設備としては、蒸気タービン駆動の自動浚え装置付カーゴポンプを3台(各3,000 m3/h)とカーゴストリッピングポンプ1台を独立したポンプルームに設置しています。

また、日本郵船グループ会社の株式会社MTIと共同で開発した、プロペラ前部に取り付ける複数の翼型構造物「MT-FAST」(平成30年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰を受賞)を搭載し、プロペラに流入する流れを整えることで推進効率を向上させています。

さらに、プロペラ効率を極限まで高めるために「TOP-GR (Tsuneishi Optimized Propulsive Gear)」テクノロジーを採用しました。コンピュータによる緻密な計算とシミュレーションによって、翼数、直径、翼断面の形状、翼幾何分布を細部に至るまで最適化設計し、高効率・低振動の省エネ型プロペラを実現しました。

最後に、本船型開発時の基本コンセプトである三つの "FITs" を紹介します。

  1. FIT Trade (運航の汎用性を考慮)
    • 主要航路における入港制限から主要目を決定
    • 運行採算の高い航海速力の設定
    • 最適カーゴロット及び比重を調査・決定
  2. FIT Safety & Environment (安全航行及び環境に配慮)
    • 作業環境・安全性を配慮した船橋配置
    • バラストタンクに遠隔監視ガス検を設置
    • 燃料油タンクのダブルハル構造
  3. FIT Operation (荷役効率、運航及び保守性に配慮)
    • カーゴ及びバラストポンプの容量アップ
    • 燃料油タンクの大容量化
    • カーゴタンク上部・下部に防食塗装

主要目

全長
243.79m
型幅
42.00m
型深
21.48m
満載喫水
14.78m (mld.)
載貨重量
108,677mt
総トン数
60,855
主機
MAN-B&W 6G60ME-C9.5
最大出力
12,500kW×84.0rpm
航海速力
約15.0knots
航続距離
約31,600海里
船級
日本海事協会
船籍
パナマ
定員
30名

張 果
常石造船(株)設計本部商品企画部総合設計グループ
基本設計

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