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西部支部メールマガジン第89号

クイーンズランド大学研究インターンシップ参加報告

九州大学大学院工学府海洋システム工学専攻博士後期課程1年 久松 稜弥

所属研究室メンバー
所属研究室メンバー

浮体式消波堤の実験視察
浮体式消波堤の実験視察

私はクイーンズランド大学 (以下、UQ) において共同研究のインターンシップに参加すべく、2019年7月21日~9月21日の2ヶ月間、オーストラリア・ブリスベンに滞在しましたので、報告いたします。九州大学では2019年度からANGELプログラムと呼ばれる海外派遣事業が始まり、私が所属する研究室ではUQと共同研究が行われていたことも重なり、このような貴重な機会をいただくことができました。

私はUQの海洋構造物の研究に携わっておられるC.M.Wang教授の研究グループに所属し、メンバーは中国、韓国、台湾など出身の学生・研究員でした。また、主な研究テーマはオフショア養殖施設や浮体式消波堤の研究開発です。

養殖業では海洋開発の技術を活かしたオフショアへの進出が検討されており、外洋の厳しい環境を静穏化するためには低コストの浮体式消波堤を開発する必要があります。また、オーストラリアの美しいビーチを浸食から守る手段としても浮体式消波堤は有用とされているそうです。私はこの浮体式消波堤の消波性能の実験、解析や断面形状の設計についての研究に協力させていただきました。

UQでは世界中から優秀で意欲の高い学生が集まっていることもあり、いつも研究について熱く議論していたことに圧倒されました。また、キャンパスも非常にオープンであり、議論にうってつけな環境だったように思います。一方で、渡航後すぐの頃の私は消極的で自身のスキルを発揮できずにいました。しかし、それを改めて自分のアイデアを積極的に発言するようにしてからは、逆に相手から「...についてどう思う?」と声をかけられることが多くなったため、国際の場での積極的なアイデア発信・討論の重要性を認識できました。

研修の成果として、共同研究においてはこれまで学んできた船舶海洋工学の見地から消波堤の周囲の波浪場や浮体動揺を解析し、合理的な設計方法の提案を行いました。それにより、少しですが研究に貢献することができたと思います。一方で、新しい海洋構造物の概念設計を活発に発表している研究グループとの共同研究を通して海洋構造物の研究開発の流れを理解し、専門分野における課題発見力の向上に繋げることができました。

私にとって海外研修に参加し、海外で活動することは初めての経験でした。自分で住居を探し、2ヶ月にわたり海外で生活、研究した経験は、自身が海外で活動する上で大きな糧とすることができました。また、グローバルな学生や研究員の方々との交流から多くの刺激を受け、自身の将来のイメージを持てました。2ヶ月間の研修で多くの学びを得ると共に自身の課題を発見することができ、大変実りのあるインターンシップとなったと思います。

最後に、今回の貴重な機会を与えていただき、多くの支援を頂いた指導教員の宇都宮教授、C.M.Wang教授、九州大学ANGELプログラム関係者およびUQ関係者の方々に感謝申し上げます。

関連リンク

The University of Queensland

久松 稜弥
九州大学大学院工学府海洋システム工学専攻博士後期課程1年
船舶海洋工学

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