(株)名村造船所船舶海洋事業部設計本部技術開発センター 山本 隆史
当社では、職員の語学能力を開発し、企業の海外への対応力の向上を図る目的として、海外語学留学制度を設けています。2019年9月から約半年間、私が留学した先はイギリスのマンチェスターというところで、以前は産業革命の中心的役割を果たしたといわれるほどの工業都市でありましたが、今ではその面影も薄れ商業都市として発展を遂げています。
また、マンチェスター・ユナイテッドFCとマンチェスター・シティFCという世界的に有名な二大サッカークラブを擁し、オアシスやザ・スミスといった著名なロックバンドが結成された街としても知られており,サッカーや音楽文化が盛んなところでもあります。イギリスの中でも有数の規模を持った都市ではありますが、ロンドンとは違って日本人は比較的少ないため日本語に触れる機会もほとんどなく、朝から晩まで英語漬けの日々を過ごしました。
私が通っていた語学学校には、欧州、南米、中東、東アジアなど世界中から学生が集まってきており、私と同じように仕事で英語を必要とする社会人、イギリスの大学進学を目指す若い学生、国から派遣されている軍人、旅行ついでに趣味感覚で学んでおられる年配の方など多種多様な目的を持った方々がおられました。授業はリスニングとスピーキング、ライティング、リーディングのバランスのとれた構成で、トータルスキルが向上するように考えられており、単に説明を聞くだけのような授業は少なく、プレゼンテーションやディスカッションの機会が多くありました。境遇の全く違う方と話す機会はとても有意義なものであり、誰しもがきちんと自分の意見を持って積極的に発言する姿勢が印象的で刺激にもなりました。
また、留学期間中はホームステイ先に滞在し、イギリスの文化、食事、考え方など英語以外にも多くのことを学ぶことができました。ホームステイ先には、頻繁に入れ替わりはあるものの同じ学校に通う生徒が常に6〜8人程度おり、国籍も様々で常に笑いの絶えないようなとても賑やかな家で過ごしたことは生涯の思い出となりました。
放課後にはカフェに行ったり映画館に行ったりして過ごしました。また、授業のない週末には、イギリスの都市だけではなくLCCを利用して気軽に欧州の都市を訪れ、歴史的な建造物を見学したり、各国の料理を味わったり、美しい自然に触れたりして楽しみました。訪問した国と日本、そしてイギリスとの文化や国民性の違いを肌で感じ、変化を楽しむこともできました。
留学生活を通して、色々な人と出会い、様々な文化や考え方に触れた経験は、自分の中で財産となりました。私たちを取り巻くビジネス環境は大変厳しい国際競争の中にありますが、この競争を勝ち抜き今後さらに発展させていくためにも、引き続き語学力の向上に努めるとともに、時代の流れや変化に敏感となり、いかに対応力していけるかを意識しながら今後の業務に取り組みたいと思います。
山本 隆史
(株)名村造船所船舶海洋事業部設計本部技術開発センター
性能設計