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西部支部メールマガジン第90号

六角川大橋竣工 ~ムツゴロウが見上げるシルエットの美しい橋~

(株)名村造船所鉄構事業部工事部 藤村 敏之

六角川大橋 完成
六角川大橋 完成

六角川大橋 架設
六角川大橋 架設

本橋は、福岡県大牟田市から佐賀県鹿島市までを結ぶ有明海沿岸道路 (地域高規格道路) の一部であり、一級河川六角川を跨ぐ橋梁です。

有明海沿岸では海苔養殖がとても盛んであり、海苔養殖に関係する船舶の多くがこの六角川を利用されています。そのため、航路の直上となる中央径間の架設では、船舶の往来に障害となる仮支柱は設置しないこと、船舶の往来が多くなる海苔養殖期間 (10月~4月中頃) と台風時期 (7月~9月) は施工しないことが工事の条件となりました。そこで、架設工法を「起重機船を用いたキャンチレバー工法」で計画し、現地施工は平成29年10月に両側径間から開始して、海苔養殖期間の終了後から中央径間を張り出し架設する工程としました。

施工は、工場敷地内で地組立てをしたのち、2日間かけた現地までの海上輸送から始まりました。吊能力600tの全旋回型起重機船を使用し、約1ヶ月をかけて9つのブロックを架設しました。河川の干満差が6mと大きいことから、架設スケジュールは大潮の満潮時刻に合わせて決定しました。起重機船は、架設地点に進入可能であり、干潮時の退避場所となる深間の水深に対応可能であることを条件として決定しました。

起重機船の作業可能時間は退避場所からの移動を含めて約4時間と短いため、張り出し架設では鋼床版上面に仮固定用の架設治具であるエレクションピースを設置してボルトにて仮連結すること、最終ブロックの落とし込み架設では片側の側径間を8基のスライドジャッキでセットバック・セットフォアさせる (落し込み前に後方へ少しスライドさせて落し込み空間を確保・落し込み後に前方へスライドさせて元の位置に戻す) ことによって、時間の制約をクリアしました。

現地施工中は、架設中だけでなく架設後も多くの方々が現場見学に来られ、有明海沿岸道路および六角川大橋への高い関心と期待を感じました。現在は、取り付け道路の工事が進んでおり、開通がとても楽しみです。

藤村 敏之
(株)名村造船所鉄構事業部工事部
橋梁 (鋼橋)

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