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西部支部メールマガジン第92号

2020年夏 練習船「かごしま丸」航海実習

鹿児島大学水産学部「かごしま丸」船長 内山 正樹

漁業実習の様子

漁業実習の様子

漁業実習の様子

漁業実習の様子

台風接近時の気象情報

台風接近時の気象情報

2020年春から感染者が増加した新型コロナウイルス感染症の下で夏休み期間に実施された"公海域水産乗船実習" 39日間について紹介します。

鹿児島大学水産学部付属練習船かごしま丸 (935GT) は、年間を通して各種漁業実習・海洋観測実習・海洋生物採集・航海及び運用等に関する乗船実習を実施しています。短期では1週間〜2週間程の航海期間で東シナ海や南西諸島周辺海域で行っていますが、学生にとって長期休暇となる夏休みと春休み期間には1ヶ月を超える長期乗船実習を行っています。

例年夏休みに計画される "公海域水産乗船実習" では、鹿児島を出港し航海実習や操業準備をしつつ南下、外国 (パラオ、インドネシア、フィリピン等の一港) に寄港した後、ミンダナオ島東方の中西部太平洋でマグロ延縄操業・海洋観測実習を行い、沖縄をもう一つの寄港地とする航海を行っていましたが、今年はコロナウイルス感染症対応と相次いで襲来した台風により特別なものとなりました。

8月12日〜23日

コロナウイルス感染症対策として、乗船2週間前から毎日体温を含む体調チェックを行い、8月12日乗船。同19日出港後も、乗船から2週間経過するまで健康観察期間として鹿児島近海に留まり、船内講義や操業準備等を行いました。

8月24日〜9月7日

学生・乗組員に体調不良者がいないことを確認して、いざ実習海域へ向かおうとしたところ、相次いで台風8号・9号・10号が接近したため、薩摩半島南端にある山川港へ避難を余儀なくされ、特に大型で非常に強い台風10号接近時には気圧は974.8hPaまで降下、最大瞬間風速は東の風52m/sを確認しました。この間、8月27日〜30日において (台風8号と9号の合間を縫って) 種子島東方海域で漁業実習を行いました。

9月8日〜19日

相次いだ3個の台風通過後いざ実習海域へ、南西諸島に沿って南下しつつ航海実習や沖合漂流ごみ調査を行い、沖縄久米島西方海域で潮流観測装置を回収しました。当初はフィリピン東方の北緯12度付近でマグロ延縄操業と漁場調査を計画していましたが、台風避難のため残り日数が少なくなり、奄美大島東方海域で合計5日間の漁業実習を行い、鹿児島に帰港することになりました。

今年は台風と新型コロナウイルス感染症対策のため度々計画変更を余儀なくされた上、寄港地も無い航海となり学生には厳しいものでしたが、実習後のアンケート調査では「めったにない体験ができた」、「陸上での講義内容を復習実践できた」、「マグロが獲れ、楽しかった」等肯定的な意見が多く、胸をなでおろしました。

内山 正樹
鹿児島大学水産学部「かごしま丸」船長
 

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