(株)大島造船所総務部総務課 土岐 勝一郎
当社の本社所在地・長崎県西海市大島町にある県立大崎高校野球部が、この春めでたく甲子園へ初出場を果たしました。西海市の高校としては史上初の快挙です。当社も後援会の会員となっている大崎高校野球部の躍進についてご紹介します。
大島町は、以前は炭坑の町として栄え人口が2万人を超えた時期もあったものの、炭坑閉山後徐々に過疎化が進み、現在は人口約5000人と決して人口が多いとは言えない町です。そんな大島町にある大崎高校もまた、全校生徒数100名強と、大きな学校ではありません。およそ3年前の大崎高校野球部員はなんと5名で、部の存続が危ぶまれるほどでした。
そんな大崎高校野球部に、2018年春、大きな転機が訪れました。県立清峰高校、佐世保実業高校を何度も甲子園へ導いた清水央彦氏が監督へ就任したのです。名将の下へ甲子園を志す野球少年たちが集い、部員数は2020年度時点で47名 (全校生徒数117名) まで増加しました。
その後、清水監督の就任の時期に入学した「新生大崎高校野球部」のメンバーは、2019年秋季長崎大会で優勝、58年ぶりの秋季九州大会への出場を果たし、2020年夏の県独自大会では優勝するなど劇的な活躍を続けます。その後、新チームで迎えた2020年秋季長崎大会・九州大会では、数々の強豪を破竹の勢いで破り見事優勝、部員5名の廃部寸前からわずか3年弱で甲子園出場を決めました。
大崎高校野球部の甲子園出場が決まると、町内の交差点や商店などに出場を祝う横断幕が設置され、町は一気に甲子園ムードに包まれました (「地域と共に」をモットーに掲げる当社も微力ながら応援をさせていただきました)。甲子園では、九州大会決勝で勝利した福岡大大濠高校に惜しくも敗れてしまいましたが、大島町は地元高校のドラマのような活躍に大変な勇気と感動をもらいました。
新型コロナ禍において、感染の拡大や規制、自粛など明るいニュースが少ない中、大崎高校野球部の躍進は地域に大きな活力を生み出しました。今後の大崎高校野球部の更なるご活躍を祈念するとともに、当社も地域の皆さまと共に、地域発展の一助となるべく邁進する所存です。
土岐 勝一郎
(株)大島造船所総務部総務課
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