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ゆっくり? 船のスピード

船の進む速さは、ノット(英語でknot)という単位で表されます。これは昔、船が動くのに合わせて14.4メートル間隔に結び目をつけたひもを繰り出し、砂時計が落ちきる28秒間に流した結び目(ノット)の数で船の速さを測ったことに由来しています。1ノットは時速1.852キロメートルとなります。では、実際には船はどれくらいの速さで進むのでしょうか? 初期の外輪蒸気船のクラーモント号(1807年建造)は、ニューヨークからハドソン川上流の州都オーバニーまで150マイルを32時間で航海しているので速力は約4〜5ノットで、燃費が悪く力もありませんでした。その後、船は技術の進歩とともに速くなり、北大西洋を最も速くわたった船に贈られる賞であるブルーリボンを22年間保持したモーリタニア号(1907年建造)は最高速度28ノット(≒時速52キロメートル)を誇っていました。さらに時代が進み、1952年に建造されたユナイテッド・ステーツ号は、はじめての航海でブルーリボンを獲得し、その速さは最高38ノット(≒時速70キロメートル)とされています。この記録は現在のブルーリボンの受賞船とさほど変わりません。これは大西洋を約3日半で横断できる速さです。 船も意外と!?速いのです。

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