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表彰

海事プレス社のご厚意により、今年も受賞船を特集した海事プレス増刊号「シップ・オブ・ザ・イヤー2013」を、先着200名の方に進呈します。ご希望の方は1.郵便番号、2.住所、3.氏名、4.電話番号を記載し、学会事務局までemailでお申込みください。どなたでも応募できますが先着順に1人1部までとさせていただきます。

シップ・オブ・ザ・イヤー 2012 大型貨物船「M.S. RAGA」に決定

公益社団法人 日本船舶海洋工学会が授賞するシップ・オブ・ザ・イヤーは、毎年日本で建造された話題の船舶の中から、技術的・芸術的・社会的に優れた船を選考して与えられるもので、24回目となる今年は合計10隻の応募がありました。

シップ・オブ・ザ・イヤー2013の応募作品発表会と選考委員会は、去る6月5日(木)東京都港区の明治記念館で開催され、「シップ・オブ・ザ・イヤー2013」には大型ばら積み貨物船「RAGA」が選ばれました。

また、各部門賞には「SHOYOH(翔遥)」(大型貨物船部門)、「第五十一開洋丸」(漁船・作業船部門) 、「新青丸」(特殊船部門) がそれぞれ選ばれました。小型客船部門は惜しくも授賞なしとなりました。

授賞式は、日本マリンエンジニアリング学会のマリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤーの表彰と共に、海事三学会合同表彰式として7月30日に海運クラブにおいて行われる予定です。

なお、シップ・オブ・ザ・イヤー選考委員は下記のとおりです。

過去の受賞船はこちら⇒   

選考委員会委員(順不同)

平野 拓夫 氏(委員長) デザイナー
青野 由利 氏 毎日新聞社 論説委員
川崎 和男 氏 大阪大学大学院工学研究科 教授
桐島 洋子 氏 作家
税所 史朗 氏 海事プレス社 代表取締役社長
鈴木 志津子 氏 フリージャーナリスト
種村 国夫 氏 イラストレーター
智片 通博 氏 NHKメディアテクノロジー エグゼクティブ プロデューサー
中川  衛 氏 金沢美術工芸大学 名誉教授
藤本 逸朗 氏 日本海事新聞社 常務取締役編集局長
三栖 邦博 氏 日本建築士事務所協会連合会 会長
森本 靖之 氏 日本船長協会 前会長
山田 廸生 氏 日本海事史学会 副会長
滝田総一郎 氏 日本船舶海洋工学会 理事(広報担当)

シップ・オブ・ザ・イヤー2013 選考経緯

「シップ・オブ・ザ・イヤー2013」には、小型客船部門に1隻、大型貨物船部門に3隻、漁船・作業船部門に3隻、特殊船部門に3隻の計10隻の応募があった。これを受けて4月末に技術の専門家からなる予備審査委員会が開かれ、1隻については残念ながら推薦を得るに至らなかったものの、残る9隻が本選考委員会に推薦され、6月5日の選考会を迎えた。

明治記念館(東京都港区)で行われた選考会では、日本船舶海洋工学会の一般会員も聴講する中、各応募船の熱いプレゼンテーションが行われ、続いて部屋を移して選考委員会が開催された。14名の選考委員のうち10名が出席、欠席の選考委員2名の事前投票と、会場でプレゼンテーションを聞いた一般会員による投票の最多得票船を1票として加算、満票で13票ということで審査を開始した。

事前の予備審査委員会での審査項目(技術の独創性・革新性、技術・作品の完成度、社会への波及効果、話題性・アピール度)の採点結果、およびコメントも参考にして選考が進められ、昨年と同様、まず全候補作品から最優秀作品一点をシップ・オブ・ザ・イヤーとして選定、その後、応募部門ごとに優秀な作品に対してシップ・オブ・ザ・イヤー部門賞を授与する選考方法とした。

最優秀作品一点の投票の結果は過半数を得る作品がなく、上位を占めた大型貨物船「RAGA」と同じく大型貨物船「SHOYOH(翔遥)」の2隻を対象とする決戦投票を行った結果、風圧抵抗削減と海賊対策を特徴とする上部構造「エアロ・シタデル」を初搭載し、乗組員の安全性と環境性能を兼ね備えた「RAGA」が、1票差という僅差で見事シップ・オブ・ザ・イヤー2013の栄冠を手にした。

続いて、各部門賞の選考を実施し、大型貨物船部門では、二重反転プロペラ、船尾付加物の採用等により大幅な省エネを実現した「SHOYOH(翔遥)」が、漁船・作業船部門では、最新の機材を採用して漁労・加工効率の向上と労働環境の改善を実現した「第五十一開洋丸」が、特殊船部門では、多種多様な観測機器・研究設備を装備し、総合的な研究観測を効率的に行うことを可能とした「新青丸」が、それぞれ部門賞に選ばれた。

なお、小型客船部門は惜しくも受賞なしとなった。

選考委員長 平野 拓夫

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受賞作品紹介

シップ・オブ・ザ・イヤー 2013

  「RAGA」
風圧抵抗低減と海賊対策を特徴とする上部構造「エアロ・シタデル」を開発し、初搭載した大型ばら積み貨物船。乗組員の安全性に十分配慮したデザインであると同時に、省エネ性能、環境性・居住性をも兼ね備えた点が高く評価された。他船型への適用拡大も期待される。電子制御エンジン、全照明のLED化、油漏えいリスクを抑える電動甲板機械、電動ハッチカバーなども環境・省エネに配慮して採用されている。
  「M.S. RAGA」
 
船名
   …   RAGA
船種   …   ばら積み貨物船
船主   …   Luster Maritime S.A.
建造会社   …   今治造船株式会社
竣工年月日   …   2013年6月28日
LppxBxD-d   …   227.0m×38m×19.9m-14.45m
総トン数   …   50,615 トン
速力   …   16.5ノット
主機   …   6S60ME-C8 12,950kW
特徴的な構造・艤装品   …   風圧抵抗低減+海賊対策のための上部構造

大型貨物船部門賞

  「SHOYOH(翔遥)」
二重反転プロペラを大型ばら積み貨物船に世界で初めて搭載し、新開発の船尾付加物と合わせて約16%の燃費向上を実現。主機関の排気ガスを利用する排ガスパワータービン発電機により航海中の発電用燃料および環境負荷を半減した。荒天時用のバラスト水専用タンクにより、環境負荷、作業負荷を軽減し、運用性および構造信頼性を向上した。
  「SHOYOH(翔遥)」
 
船名
   …   SHOYOH(翔遥)
船種   …   石炭輸送専用船
船主   …   TDC Shipping S.A.
建造会社   …   ジャパン マリンユナイテッド株式会社
竣工年月日   …   2013年7月25日
LppxBxD   …   234.5m×43.0m×20.5m-13m
総トン数   …   60,876トン
速力   …   14.2ノット
主機   …   DU Wartsila 6RT-flex58T-D 9,680kW
積載貨物   …   石炭 97,000DWT
特徴的な艤装品   …   二重反転プロペラ、排ガスパワータービン発電機、荒天時バラスト水専用タンク

漁船・作業船部門賞

  「第五十一開洋丸」
国内で四半世紀ぶりに建造された遠洋底曳き網漁船。先進する北欧型漁船を模範とし、最新の漁労機器による効率アップ、加工場の高度衛生管理と徹底した機械化、安全性の向上、乗組員の生活環境の改善により、収益性及び労働環境を向上させている。日本の漁船漁業がいかにあるべきか今後の方向性を示す漁船である。
  「第五十一開洋丸」
 
船名
   …   第五十一開洋丸
船種   …   遠洋底引網漁船
船主   …   八戸機船漁業協同組合
建造会社   …   株式会社三保造船所
竣工年月日   …   2013年7月22日
LppxBxD   …   55.9m×12.5m×8.2m-5.38m
総トン数   …   605トン
速力   …   15.05ノット
主機   …   Niigata 8MG34HX-1N 2,999kW
積載貨物   …   魚艙容積 778m3
特徴的な艤装品   …   オートトロールシステム、高精度重量選別機

特殊船部門賞

  「新青丸」
多種多様な観測機器・研究設備を装備し、効率的かつ効果的に海洋環境観測、海底地形調査、海洋気象観測など、総合的研究観測を行うことができる世界最新鋭の調査研究船。東日本大震災において地震・津波が東北沿岸域の海洋生態系に与えた影響とその回復過程を、科学的に明らかにすることで東北地方の新たな発展に寄与するともに、東北復興のシンボルとしての活躍が期待される。
  「新青丸」
 
船名
   …   新青丸
船種   …   海洋研究船
船主   …   (独)海洋研究開発機構
建造会社   …   三菱重工業株式会社
竣工年月日   …   2013年6月30日
LppxBxD   …   59.9m×13.0m×6.2m-4.5m
総トン数   …   1,629トン
速力   …   13.2ノット
主機   …   推進電動機1300kW×2
旅客数   …   研究者等15名
特徴的な艤装品   …   海洋調査観測機器類
問い合わせ先
公益社団法人   日本船舶海洋工学会事務局
〒105-0012 東京都港区芝大門2-12-9 浜松町矢崎ホワイトビル
TEL:03-3438-2014   FAX:03-3438-2016
E-mail:office@jasnaoe.or.jp

Ship of the Year history

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