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広島大学工学部輸送機器環境工学プログラムの紹介

広島大学大学院工学研究科社会環境システム専攻 土井康明

広島大学は、平成 18 年度入学生から教育プログラム制を導入し、工学部第四類 (建設・環境系) に輸送機器環境工学プログラムを発足させました。

当プログラムは、輸送機器工学課程と環境共生システム課程を有し、陸・海・空を含めた地球圏の輸送機器および環境関連機器に関わる技術的諸問題に対して、総合的な取り組みを率先して行う能力を持つ技術者・研究者を育成しています。

具体的には、1 年次の総合的な基礎教育、2 年次の数学や力学などの工学基礎教育をベースとして、3・4 年次に専門的な工学教育を行います。この際、輸送機器や地球圏環境にわたる広範な知識の習得と思考能力の向上が求められるため、関心に合わせて多様な科目を履修できるように、二つの課程に分けてプログラムを編成しています。すなわち、輸送機器工学課程では自然環境と調和・共生する輸送機器や物流システムを計画、製作、建設、維持するための工学を中心に、環境共生システム課程では地球圏環境を分析・把握し、環境へのインパクトを低減するための環境関連機器や環境システムを計画、設計、製作、維持するための工学を中心に学習します。

本プログラムの特徴の一つとして、工学知識の教育に加えて技術者としての総合的な能力の養成を特に重視していることが挙げられます。この実現のために、工学的手法を用いて実際に物を計画・設計・製作・性能評価させる創成型プロジェクト科目群を教育の柱の一つに据えています。この創成型プロジェクト科目群には特別研究プロジェクト科目も設けられており、これを選択履修することによって 3 年次から当該分野における最前線のトピック的な課題に対して研究という側面から携わることができるように構成されています。こうした学習を通じて、陸・海・空を含めた地球圏の輸送機器および環境関連機器に関わる技術的問題に対して総合的な取組みを率先して行う人間、すなわち、自ら問題を発見でき、科学的、合理的に問題解決策を探り、調和的、倫理的に問題を解決できる実行力とリーダーシップを有する技術者、研究者に育つ人材を輩出することを目指しています。

プログラムにより養成された技術の展開分野は主として、輸送機器関連分野、環境保全・自然エネルギー利用技術分野です。具体的には、船舶・海洋、航空・宇宙、自動車、情報・通信機械、風力・海流発電などのハードウェアのみならず、輸送・物流システム、電機・コンピュータシステム、システムエンジニアリングなどのソフトウェアなど、幅広い分野となります。

輸送機器環境工学プログラムの詳細については、http://eng4.hiroshima-u.ac.jp/vesp/ をご覧ください。

輸送機器工学課程の対象物
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環境共生システム課程の対象物
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プログラムの学習プロセス
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