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工場紹介 : サンドブラスト・塗装工場

(株)アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド呉工場船舶海洋設計部 山田英城
写真1 サンドブラスト工場全景
写真1 サンドブラスト工場全景(ブロック搬入口)
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写真2 サンドブラスト工場内部 ブラスト工場各区画の仕切壁を開けた状態。写真右側のシャッターは塗装工場との仕切壁。
写真2 サンドブラスト工場内部 ブラスト工場各区画の仕切壁を開けた状態。写真右側のシャッターは塗装工場との仕切壁。[拡大画像]
写真3 サンドブラスト機械室内部
写真3 サンドブラスト機械室内部[拡大画像]
写真4 塗装工場内部 ブラスト工場側からブロック搬出口を望む。
写真4 塗装工場内部 ブラスト工場側からブロック搬出口を望む。[拡大画像]
写真5 塗装工場全景(ブロック搬出口)
写真5 塗装工場全景(ブロック搬出口)[拡大画像]

アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド呉工場内に新たにサンドブラスト・塗装工場が完成し、今年 (2006 年) 9 月に竣工式が行なわれました。この新工場をご紹介いたします。

新工場は、造船所内の船体ブロックの最適物流を考慮し、第三造船ドックの南西側に建設されました。この場所にはもともと管工場と利材工場がありましたが、昨年夏以降、順次これらの工場設備を他地区へ移設し、昨年 12 月に着工、約 10ヶ月の工期で完成の運びとなりました。この新工場の稼動により、国際ルールの改正による新基準で要求される高いレベルの塗装品質にも十分対応できることとなりました。

新工場はサンドブラスト工場と塗装工場に区画分けされ、それぞれ 3 棟あります。艤装工場から流れてきたブロックは、大型台車でサンドブラスト工場へ搬入されます (写真 1, 2)。サンドブラスト工場は 2,200m2 ほどの広さで、高圧エア噴射型のブラスト機械装置 (写真 3) が装備され、通常のブラスト機よりもやや高圧の圧縮エアを利用することで、ブラスト作業能率と下地処理品質の向上が可能となりました。

また、除湿機を装備しブラスト後の戻り錆を防止すると同時に、大型の換気・集塵装置を完備し良好な作業環境を保てるよう配慮してあります。とは言ってもブラスト作業者は、エアラインマスクと呼ばれる宇宙服に見えなくもない完全防護服を装着して作業するのですが。このエアラインマスクを装着しているとかなり快適に作業ができるそうです。また、工場周辺の近隣住民の方々に騒音公害を出さないよう、夜間の稼動でも基準値以下となるように防音対策も施してあります。

ブラスト作業を終了すると、真空回収装置と呼ばれる強力な掃除機で排砂処理を行ない、その後ブロックは大型台車で塗装工場 (写真 4) へ押出し式に移動します。塗装工場内で下地処理検査を実施、その後塗装工場の奥へ順次移動を繰り返しながら、各船の塗装仕様に基づいて塗装が施工されていきます。塗装工場は 7,200m2 ほどの広さです。換気装置・除湿機を備えているので、良好な作業環境で、天候に左右されずに塗装品質を高いレベルで維持できます。また、加温装置を装備し冬場の塗料乾燥時間の短縮を図っています。塗装の最終検査が終わると塗装工場の一番奥にあるブロック搬出口 (写真 5) から大型台車で次の工程へと運び出されます。

以上の特徴を持った新工場を十分に駆使し、お客様が満足できる塗装品質の維持と生産性の向上に今まで以上に努めていきたいと考えております。


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