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航走中の「フェリーあまみ」[拡大画像] |
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コンテナスペース[拡大画像] |
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船内貨物スペース[拡大画像] |
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一等洋室[拡大画像] |
「フェリーあまみ」は、平成 18 年 3 月 31 日に三菱重工業(株)下関造船所で竣工し、同年 4 月 4 日から鹿児島 〜 喜界 (喜界島) 〜 名瀬 (奄美大島) 〜 古仁屋 (奄美大島) 〜 平土野 (徳之島) 〜 知名 (沖永良部島) 航路に就航しています。
本船は、全長 112.0m、幅 17.8m、総トン数 2,942 トン。旅客定員は 243 人で、10FT コンテナ 50 個、8.5m トラック 34 台、乗用車 20 台を同時搭載できる能力を持っています。
特徴的なのは荷役設備で、離島向けの多様な貨物輸送形態に対応できるよう配慮されており、船首部のデリックポストと船尾部両舷の舷側ランプは、本船の外観でも目を引く存在となっています。居住区前方の暴露甲板にコンテナ専用スペースがあり、デリックによるリフトオン / リフトオフ方式の荷役を行うことができる他、船尾舷側ランプを介して船内の貨物スペースにトラック、トレーラ、フォークリフトによるロールオン / ロールオフ方式の荷役を行うことができます。また、乗用車は船内固定ランプを介して、居住区後方に隣接する乗用車スペースに搭載されます。
旅客スペースは船体中央付近に 3 層 (3 甲板〜 5 甲板) に渡って配置されており、各甲板に客室が備えられています。乗船口は 3 甲板で、各階の移動には、それぞれのロビーを結ぶメイン階段とエレベータが利用できます。案内所、レストラン、レストコーナ、シャワー室、喫煙コーナといったパブリックスペースは、移動制約者専用の客室や化粧室といったバリアフリー設備と併せて 4 甲板に集約されています。また、4 甲板の中央から船尾にかけての舷側には、車椅子でも利用できる遊歩スペースが確保されており、屋外の新鮮な空気に触れながら雄大な海原を満喫することができます。このように、パブリックスペースやバリアフリー設備を一つの甲板に集約することで、体の不自由なお客様の垂直移動の負担を軽減しています。
本船は、就航後、順調な航海を続けており、今後のさらなる活躍が期待されます。読者の皆様にも機会があれば乗船して頂き、南の島の船旅を楽しんで頂ければと思います。
本船の主要目は以下の通りです。
船主 | 独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 奄美海運株式会社 |
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資格 | JG 第二種船、近海区域 (非国際) |
全長×幅×深さ | 112.00m × 17.80m × 11.80m |
総トン数 | 2,942 トン |
航海速力 | 20 ノット |
旅客定員 | 243 名 |
貨物搭載能力 | 10F コンテナ 50 個、8.5mトラック 34 台、乗用車 20 台 |
荷役設備 | K-7 デリック 船尾舷側ランプ × 2 基 船内固定ランプ × 1 基 |
主 機 関 | ディーゼル主機関 × 2 基 |
その他の設備 | バウスラスタ × 1 基 スタンスラスタ × 1 基 フィンスタビライザ × 1 基 |