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九州大学伊都キャンパスと学生のキャンパスライフ

九州大学大学院工学府海洋システム工学専攻修士課程2年 岡田 崇
九州大学の名が刻まれた石
九州大学の名が刻まれた石[拡大画像]

九州大学のキャンパス移転計画が開始され、全学部の中でもまず最初に工学部から移転していくことになりました。私が所属する海洋システム工学専攻 (学部学生は船舶海洋システム工学コース) も 2006 年 10 月より、それまでの箱崎地区から伊都地区へキャンパスが移りました。

慣れ親しんだ箱崎キャンパスから、佐賀県との県境に近い伊都キャンパスへ移転することに、私たち学生の多くは疑問と不満を感じていたと思います。ほとんどの学生は引越しをすることになりましたし、何よりキャンパス周辺に何もなく本当に田舎だからです。しかし、新キャンパスの移転から半年がたった今、私たちもだいぶ新しい生活に慣れてきました。そこで、これから船舶海洋システム工学コースの新天地となり、新たに歴史をスタートさせる伊都キャンパスを紹介し、学生生活についても併せて書いていきたいと思います。


教育・研究棟の外観 (その1)
教育・研究棟の外観 (その1)[拡大画像]
教育・研究棟の外観 (その2)
教育・研究棟の外観 (その2)[拡大画像]
キャンパス内にあるコンビニエンスストア
キャンパス内にあるコンビニエンスストア[拡大画像]

伊都キャンパスは箱崎キャンパスのような古き良き趣を感じられるものとは正反対な現代的な建物です。山に囲まれた場所に建っているので、遠くから見ると少し異様な感じもします。新キャンパスの良いところは何といっても新しくてきれいなところです。できたばかりなので当り前なことですが、講義室や研究室がきれいなのは良いものです。

また、周りを自然に囲まれているのでとても静かでのどかな雰囲気があります。前のキャンパスでは上空を飛行機が通るので騒音もしばしばありましたが、今はそんなことは一切ありません。まだ、キャンパスのほとんどが建設途中で毎日工事が行われていますが、着々と新しい建物が出来上がっていく様子を見るのは面白くもあります。

まだキャンパスが建設途中であるのですべての施設が整っているというわけではありませんが、研究室や講義室がある建物の他に、図書館、グラウンド、テニスコート、食堂、生協の売店もあり、コンビニエンスストアも新しくキャンパス内にオープンしました。食堂は 2 階建ての造りになっていて、多くの人数が入れるようになっています。

ただ、それでも学生の人数を考えると食堂一つで対応するのは無理があり、昼時には長蛇の列ができますし、売り切れになるメニューもでてきます。コンビニエンスストアや売店も同じように人でいっぱいになってしまいます。やはり、食堂をもう一つくらい造ってほしいというのが学生の本音です。そういうわけで、食堂に行かない学生は弁当を注文します。毎日業者の人が研究室まで売りに来てくれるのでよく利用しています。グラウンドも近頃はソフトボールをやる学生をよく見るようになり、だいぶ利用が広まってきたと思います。

学校以外の伊都での学生の生活についても紹介します。まず、キャンパスが移転して大きく変わったことは、多くの学生が車かバイクを持ったことです。それは、学校が、マンションなどが多く存在する地域と距離があるからです。近いところでも自転車で 15〜20 分はかかり、しかも往きは坂を上っていかなければなりません。そのような事情で自転車通学者は少なくなりました。

そして、学生にとって一番困ったことはご飯を食べる店が近くにないことです。箱崎にいた頃は学校の近くに定食屋が多くあってよく行ったものですが、そういうことができなくなりました。ご飯を外に食べに行こうと思えば車を使うことになり面倒になります。そうなると、晩御飯も学校で済ますようになり飽きが来るのは当然のことです。また、居酒屋も少ないことから、研究室の歓迎会や飲みに行きたいときなどはお店に困ります。このような学生の普段の生活には今までなかった不便なことが出てきました。

まだ、九州大学の移転計画も途中で、これから他学部も徐々に移転してくることになります。それに伴いキャンパスも完成されて行き、より良いものになっていくことと思います。キャンパスと同時に周辺の町も発展してもらえると学生にとってはうれしいです。私はあと 1 年しかこのキャンパスにはいませんが、これから将来に向けて九大学研都市が形成されていくことを楽しみに思っています。


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