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輸送機器環境工学プロジェクト I (船舶製図と滑空機の設計・製作)

広島大学大学院工学研究科 岩下英嗣

平成 18 年度入学の学生からカリキュラムが変更になり、輸送機器環境工学プログラム独自の教育がスタートしました。ここで言うプログラム名とは旧学科名称に相当します。輸送機器環境工学プログラムでは船舶・航空機・自動車に代表される輸送機器に関する工学と、自然エネルギー利用技術や環境アセスに関連した環境工学を取り扱う教育プログラムです。昔の船舶海洋学科、エンジニアリングシステム学科、土木と一緒になった環境グループ時代を経て、新たにスタートさせたプログラム (学科) であり、専門の中で航空工学や自動車工学、また環境関連工学を扱うようになっています。

図1:機体製作の様子
図1:機体製作の様子
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図2:体育館での機体調整
図2:体育館での機体調整
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図3:競技会の様子 (その 1)
図3:競技会の様子 (その 1)
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図4:競技会の様子 (その 2)
図4:競技会の様子 (その 2)
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カリキュラムの中では、輸送機器環境工学実験、輸送機器環境工学プロジェクト基礎、輸送機器環境工学プロジェクト I・II・IIIから構成されるプロジェクト系科目を重要視しています。これらを通し、機械工作実習、製図・CAD、船舶製図、滑空機設計・製作、空気エンジン自動車設計・製作、風力タービン設計・製作を学習します。船舶・航空系の学科で、機械工作実習を必修科目としてカリキュラムに組み込んだ例は珍しいと思います。そこで修得した知識・技術は後続の滑空機、自動車、風力タービン等の設計・製作時に応用されることになります。

このうち、輸送機器環境工学プロジェクトIでは、授業に週2回、各3時限の時間を費やしており、前半は船舶製図、後半は滑空機設計・製作を行います。船舶製図では、従来のラインズ製図 (模写) および排水量等計算を行い、船舶工学の基礎を学習します。

滑空機設計・製図では滑空機の設計法を講義した上で、1チーム5名のグループごとに自由に滑空機を設計し、ラジコン機として製作します。最後に競技会を開催して性能評価を行います。設計では、CAD、翼型空力計算フリーソフト XFloil、3次元境界要素法ベースのソフト (研究用のものを提供) を使用し、空力性能評価を行いながら設計を最適化させる過程を実習しています。製作では、CAD により部品ごとの製図を行った後、図1に示すように、主材料としてバルサ材を用いて製作を行います。この他、授業の様子を図2〜図4に示します。

多くの内容を盛り込んだ科目であるため、時間的にはタイトですが、特に後半の滑空機設計・製作の部分では学生達は自主的に作業を行っているようで、学期末に受講生を対象に実施する授業アンケートで非常に高い評価を得ています。今後は、プロペラ搭載型の機体を設計・製作させることにより、より競技性を高めた内容にしようと考えているところです。



岩下英嗣
広島大学大学院工学研究科
流体力学、運動・性能、風車工学

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