改造工事範囲 [拡大画像] |
改造工事風景 [拡大画像] |
IHI MUでは、昭和52年に建造されたセミサブマージブル型リグ「第五白竜」(日本海洋掘削株式会社殿所有)の改造工事を平成19年1月に受注し、現在、(株)IHI 愛知工場にて工事を進めています。
今回の改造工事は、既存船体に対して、新規に浮力構造体 (ディープディッシュ、コラムスポンソン) を取り付けることで、積載能力 (バリアブルデッキロード) と構造強度の増強を目的としています。基本設計はアメリカのEXMAR社が担当し、この設計を基にした詳細設計と工事施工を当社が担当しております。また、工事工法はあらかじめ製作したディープディッシュ上に本船を上架するという、過去に例のないユニークな方法をとっています。
接合工事を成功させることは、大変ではありますが、やりがいのあるものでした。接合工事のための芯出しは3次元計測機器を用いて、接合時の誤差が最小となる位置を計算上割り出し、接合作業については、特別な治具を利用して作業を行うなど、様々な工夫、取り組みを行いました。結果として、水平方向のズレは想定の範囲の中で収めることができました。また、既存船体とディープディッシュの垂直方向のギャップについても色々な処置を施すことで無事に接合工事を完了することができました。本船は本年2月末に海上試運転を実施し、この記事が掲載される頃には、新装なって引渡となっているはずです。
安田哲也 / 上村高之
(株)アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッドエンジニアリング事業部 船舶工学、海洋構造物 |