九州大学新キャンパス計画配置図 (赤線内が工学系、オレンジ線内がセンターゾーン) [拡大画像] |
工学部側から観たセンターゾーン 中央奥の造成中の丘陵地が文系 [拡大画像] |
全学教育棟の建物 [拡大画像] |
左の建物が総合体育館 右が課外活動施設 [拡大画像] |
大学周辺の生活圏 [拡大画像] |
海洋構造工学実験棟EN11 [拡大画像] |
海洋構造工学実験棟内部 [拡大画像] |
九州大学は、2005年10月にキャンパス移転を開始し、すでに3年半となりました。移転スケジュールによれば、第Iステージ(平成17年度から19年度)に工学系、第IIステージは、平成20年度から23年度の間に、全学教育関係、数理学研究院、理系図書館など、第IIIステージ(平成24年度から31年度)は理学系、文系、農学系などが移転するというスケジュールになっています。
従って、海洋システム工学部門を含む工学系は、建築学科(学部は工学部であるが、大学院が人間環境学府)を除いて、すべての施設の移転が完了し、本格的に研究施設も稼働しています。
さらに、平成20年度から第IIステージに入り、六本松キャンパスの移転が開始され、本年度の平成21年度より全学教育(昔の言い方で言うと「教養部」)が伊都地区で開始されました。これにより、九州大学全学部の1年生および2年生前期の教育は、伊都キャンパスで行われるようになりました。全学教育が始まった伊都キャンパスセンターゾーンを簡単に紹介しましょう。
まず、六本松地区の移転先は、伊都キャンパスのセンターゾーン(図1、写真1)です。センターゾーンに新しく作られた施設をあげると、
などです。伊都キャンパスは、広いので、全学教育棟(写真1の奥、左右二つの建物)は、大きく見えず、六本松で授業を受けていたのと同じ数の学生が、この建物の大きさに収まるのだろうかという印象です。しかし、今回の移転により伊都キャンパスの人口は約5,000人増えたと言われています。この教育棟には講義室は大小68室あります。
生活支援施設には、レストラン(大学生協食堂、2フロア、920席)、コンビニ、キャッシュコーナー、テイクアウトの売店)などが入っています。
同じセンターゾーン内にあるビッグオレンジ(写真1左側中央付近)には、書店、情報コーナー、レストラン(130席)があります。こちらのレストランは、高価ですが、落ち着いて食事ができます。
このセンターゾーンの移転で伊都キャンパスは、かなり雰囲気が変わりました。センターゾーンは、幹線道路から玄関口に当たるロケーションにあるので、ここが整ったことにより、景観が良くなったことです。さらに、低学年の学生が一気に増えたので、センターゾーンは若さにあふれています。これまで工学系オンリーの状態であったので、女子学生の増加により、華やかさも加わりました。
また、人口が増えたことにより、バスの運行頻度が格段に上がり、しかも運賃が安くなりました。大学側も、今回の人口増加に対応すべく急速に整備が進んでいます。巡回バスの運行開始もその一つです。また、図書館の拡張工事も進んでいます。長年使われていた学生寮「田島寮」も閉鎖され、伊都キャンパスの近くに新しい学生寮が建てられました。しかし、ある学生の話によると、ワンルームでだがかなり狭いとのことです。
これだけ学生数が増えてくると、学生の居住地域、生活圏が気になりますが、図2にあるように、東西に延びる国道202号線は、いわゆる昔からの街道沿いであり、大小様々なショッピングストアがあるので、学生は周船寺(「すせんじ」と読む)周辺に住んでいるようです。
伊都キャンパスは、博多や天神からは遠くなりましたが、飛行機の騒音から逃れることができただけでなく、周りを豊かな自然に恵まれ、四季の移り変わりを空気、鳥のさえずり、風の香りなどとの遭遇で感じることができます。私も、キャンパス内で二度、野ウサギに遭遇しました。外部から訪問していただく場合、以前より不便になってしましましたが、学生や教員にとって学習、研究環境としては恵まれているのではないでしょうか?
最後に、私の研究室が実験に使用している海洋構造工学実験棟を写真4、5に紹介しておきます。上記の取材をした折にセンターゾーン側から撮影したものです。見学ご希望の折には気軽にご連絡ください。
安澤幸隆 九州大学大学院工学研究院海洋システム工学部門 船舶海洋構造工学、流体構造連成振動 |