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ユニタイ研修記

(株)名村造船所営業部修繕営業グループ 田尻智弘
「ご安全に」のカード
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ユニタイの皆さん
ユニタイの皆さん
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私の所属する修繕船営業グループは、お客様から頂いた修繕船の引合いを、タイ王国チョンブリ県にあるユニタイ造船所へ紹介する代理店業務を行っています。そこで、修繕とはどういうものかという事を学ぶために、2008年4月から2009年4月までの1年間、ユニタイ造船所で研修を受けました。研修自体は、塗装・船殻・機関等の現場だけではなく、コスティング等の事務の研修も行い、実際の修繕方法から予算の決定等まで幅広く学ばせて頂きました。

まず、ユニタイ造船所について紹介します。ユニタイ造船所は、パタヤビーチ北部のレムチャバン港にあり、ユニタイグループ (全11社) に属するタイ最大の造船所で、船舶修繕、海洋構造物建造、沖修理の3事業とアメリカ海軍の保有船の修繕も請け負っています。それでは、研修の様子について紹介します。

研修当初は、造船所内を先輩駐在員のTさんと歩き回る事から始まりました。これには意味があり、第一に現地の気候と造船所に慣れると言う事です。研修が始まった4月はタイでは一番熱い季節で、心地よい日本の春から来た私は、歩くだけで頭がくらくらし、何度も意識が遠退きそうになりました。その中で、ユニタイの皆さんが一生懸命働かれているのを見て、タイの方のタフさを感じました。

二つ目の理由はパトロールです。特に下請け従業員の皆さんは、タイ北部の農村部から出稼ぎで来られた方が多く、マイペースで仕事をしていることが多いため「仕事をして下さい」と言って回るのですが、着任早々の私がそう言ったところで全く効果はありませんでした。相手に全く認識されていないと痛感しました。

そこで、ベテラン駐在員のKさんから「ご安全に」とタイ語で書いてある紙を貰い、「名村も現場ではご安全にと声を掛け合っているでしょ?この紙を見せながら、タイ語でご安全にと言ってみたら?」とアドバイスを頂き、早速実行してみました。就業前後に出来る限り大きな声で、最後の人が来るまで声をかける様にしました。初めの頃は、皆恥ずかしがってか、声は出さずに私を見ているだけでしたが、1ヶ月もすると皆さんが声を掛けてくれるようになりました。

そして、この「ご安全に」の声掛け運動が、造船所内の安全運動として認められ、表彰を受けた事は非常に嬉しく励みになりました。これにより「ご安全にの奴」として、殆どの現場の人に覚えてもらえました。

今回の研修は、いわゆる発展途上国と言われる国でもあり、今迄で一番文化の違いを感じました。そして、この1年間では修繕だけではなく、色々な経験が出来ました。この経験を今後の業務に活かしたいと思います。

最後になりますが、タイは人も優しく最高の国です。皆さんも是非訪問してみて下さい。



田尻智弘
(株)名村造船所営業部修繕営業グループ

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