比重計の調整中 [拡大画像] |
干潟で生物調査 [拡大画像] |
砂浜を掘って水を採る [拡大画像] |
バットの四隅に餌を置いて アラムシロの動きの観察 [拡大画像] |
小学生を対象として、海や生物に親しんでもらう公開講座が毎年秋に開かれています。昨年10月下旬に開催された公開講座では、鹿児島市内から北へ15kmほど離れた重富干潟に赴き、生物調査や海水の塩の濃さを体験することになりました。筆者もスタッフとして参加したので、公開講座の様子をお伝えします。
今回の講座は水産学部内の座学と午後の野外活動の二部構成でした。座学では、午後の野外活動のために塩水について体感してもらいました。まずは参加者に塩5gと水100mlを配り、味だけでスタッフが用意した人工の「海水」と同じ濃さだと思う塩水を各自味比べだけで作ってもらい、海水に含まれている塩の量を体感してもらいました。
そのあと、午後の野外活動の課題海水の濃さを調べるために、魚型のしょうゆ差しを利用して浮きを作ってもらい、グループごとに数種類の濃度の食塩水が判別できるように調整をしました。この間、低学年の児童には簡単な話として、切った野菜を浮かべたりして塩水と水の違いについて考えてもらいました。
午後からは重富干潟に行き、昼食をとってから生物調査と干潟の周りの海水の濃さを調べる野外活動を行いました。まず、グループごとに干潟に隠れている生き物を調べて記録してもらいました。
その間スタッフの学生は潮が引いたところを見はからって、浜辺を数か所掘り返し、染み出てきた水をバケツに取り、児童らに午前の部で作成した浮きを使って塩分濃度を調べてもらい、塩分が濃い場所をあてるクイズにしました。この間低学年の参加者には、近くの「くすの木自然館」で生き物について調べものをしたりしていました。
当日はあいにくの天気で、野外調査を終わる直前に雨に見舞われたため早めに水産学部に戻り、干潟で採集したアラムシロと呼ばれる小さな巻貝を使って餌の好みを当てるクイズを行いました。貝の機嫌が少しよくなかったようですが、餌に向かってするすると移動していく様子はなかなか面白いものでした。
須本祐史 鹿児島大学水産学部 水中ロボット |