常石グループは2011年1月、ツネイシホールディングス (持株会社) を中核に、造船、海運、環境・エネルギー、サービスの4つの部門に事業を分社しました。暮らしを支える製品、サービスを提供する常石グループの事業を紹介します。
常石造船をはじめとする造船事業は、常石 (広島県)、多度津 (香川県) のほか、セブ島 (フィリピン)、舟山市秀山島 (中国) の国内外4拠点に工場を展開し、年間80隻の建造能力を備えています。6年間で建造100隻を達成したKAMSARMAXバルクキャリアー、デビュー以来30年のご愛顧をいただくTESSシリーズなどのばら積み貨物船のほか、タンカー、木材チップ運搬船、コンテナ船などを建造しています。
常石工場 [拡大画像] |
多度津工場 [拡大画像] |
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セブ工場 [拡大画像] |
舟山工場 [拡大画像] |
常石鉄工での中間軸加工 [拡大画像] |
グループ会社の常石鉄工は、国内外4工場の建造船全ての船尾構造品製作と据え付けを担当しています。大型船舶の推進軸、中間軸、ラダーストックの加工事業では国内トップシェアです。加工機の自社開発にも取り組んでいます。常石エンジニアリングは船舶や海洋構造物の設計者集団として、常石商事は国内外4工場の調達および物流事業を通じて常石造船を支えています。
神原汽船は、外航船のオペレーターならびに船主として、不定期船事業は18万トン級ケープサイズバルカー (フィリピンのTSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.建造の "T-CORE180") のほか、5万トン、8万トンクラスのばら積み貨物船を保有しています。世界の航路で鉄鉱石や石炭、シリカサンドなどの輸送を行っています。今年3月にはシンガポールに現地法人を設立し、国内外の荷主、オペレーター、船主、金融機関、船舶管理会社など海運ビジネスのプレーヤーが集まる同国で、船舶保有を中心とした海運事業の拡大を図っています。
定期船事業では、中国上海をハブ港に日本の13地方港と天津、大連など中国主要都市を結ぶ定期コンテナ航路を展開しています。タイの海運会社とも提携し、上海でトランシップ利用し、東南アジア、中東、オセアニアへと輸送網を拡大しています。
T-CORE180 "天秀丸" [拡大画像] |
定期コンテナ船 [拡大画像] |
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産業廃棄物処理プラント [拡大画像] |
1967年の船舶廃油処理から始まったツネイシカムテックスは、社会の環境問題への関心の高まりから、一般廃棄物や産業廃棄物を焼成、溶融処理し、人工砂やアスファルトの原料として無害化、再資源化しています。2012年7月にはベトナムに事務所を設立し、廃棄物処理の事業化に向けた調査を開始しました。このほかにも、廃棄車両の部品を再利用する100%リサイクル工場を運営しています。
常石造船を眼下に望むリゾートホテルベラビスタ境ガ浜をはじめ、高原リゾートにある神石高原ホテルなどの運営を通じて、くつろぎの時間を提供しています。冬のイルミネーションが好評な遊園地や昭和の町並みを再現した3世代テーマパークをはじめ、研修施設やサッカー場、野球場なども運営しています。
瀬戸内海の観光資源を生かし、クルージングと「しまなみ海道」をめぐるサイクリングを組み合わせた「サイクルージング」事業を新たに開始しました。従来のカッターボート訓練などと組み合わせた、学生向けの体験学習プログラムとして提供しています。
ベラビスタ境ガ浜からの夕景 [拡大画像] |
しまなみ海道サイクリング [拡大画像] |
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清水亜也子 ツネイシホールディングス(株)広報・CSR室 |