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ブラジル アトランチコスル造船所赴任レポート

ジャパン マリンユナイテッド(株)呉事業所設計部船装設計グループ 島田久仁彦
アトランチコスル造船所 全景
アトランチコスル造船所 全景
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ジャパン マリンユナイテッドは、昨年、ブラジルのアトランチコスル造船所 (Atlantico Sul、ブラジル・ペルナンブッコ州) との間で技術支援契約を締結し、生産性向上、納期確保等、工場の運営改善のため現在約30名の技術支援要員を現地に派遣しています。私もその一員として、昨年の9月から今年の4月まで滞在したので、そのときのエピソードを一つ紹介します。

アトランチコスル造船所ですが、2005年に設立され、2008年から稼働した出来たてホヤホヤの造船所です。従業員は約4,500名で、敷地面積は1,620,000m2あり、400m×78m×12mのドライドックに1,500トンのゴライアスクレーンが二基かかる、ブラジル最大級の造船所です。昨年の5月にスエズマックスタンカーの1隻目を、今年の5月には2隻目を引き渡し、さらに数十隻のスエズマックス、アフラマックスタンカー及び数隻のドリルシップの受注残があります。

造船所は、リオデジャネイロから北東へ約2000km離れた赤道近くのペルナンブッコ州の州都レシフェ郊外に位置し、年間を通して最高気温が30度近くある亜熱帯気候の地域でしたが、湿気が少ないせいか日本の夏より過ごしやすいところでした。近くには、オランダ植民地期に発展した商館が並ぶレシフェ旧市街や、世界遺産に登録され古い教会がたくさん立ち並ぶオリンダ旧市街もある風情あるところです。

技術支援の内容ですが、私は設計メンバーとして設計部の中に席を置き、日々、生産性向上、納期確保等、工場の運営改善のためのアドバイスをしていました。時には意見が合わず、感情的になることもありましたが、早く一流の造船所になりたいという思いが彼らにもあったので、思っていた以上にうまくコミュニケーションをはかることができました。一方、文化や習慣の違いにより戸惑った出来事もあったので紹介したいと思います。

みなさんもいろいろな会議に出席する機会があるかと思いますが、出席メンバーがそろったらすぐ本題に入りますよね。赴任当初、会議の冒頭から本題に入ったところ、みんな怪訝そうな顔をして、意見も低調で会議がうまくいかないことが何回かありました。何でだろう?と悩んでいたところ、ある人から、ブラジルではできるだけ冒頭から本題に入らず、少し世間話を入れるとうまくいくよと知らされました。そうなんだ!と思い、早速会議の冒頭で前日の白熱したサッカーの試合のことを話したところ、会話が弾み、見違えるほど会議がうまくいきました。

世界には我々には少し理解しにくい文化や習慣が多くあります。海外で仕事するときはそれを十分理解し、尊重することが大切であることを改めて感じた出来事でした。



島田久仁彦
ジャパン マリンユナイテッド(株)呉事業所設計部船装設計グループ
船体艤装設計、船舶計算

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