写真1 西海パールシーリゾートで [拡大画像] |
写真2 佐世保市街地で [拡大画像] |
写真3 メインステージで [拡大画像] |
毎年、10月中旬になると佐世保の街が大いに賑わう。今や佐世保の風物詩となっている、「YOSAKOIさせぼ祭り」である。
1997年、佐世保の街を元気にしよう!と佐世保市中央商店街の有志が開催する会議に持ち込まれた「YOSAKOIソーラン祭り」のビデオがすべての始まりだった。札幌に赴き、祭りの迫力に大感動した参加者たちは、その年の「おくんち佐世保祭り」に向け、さるくシティ403遊歩隊と上京町喧嘩独楽を結成。佐世保で初めてよさこいスタイルの踊りが披露された。
1998年、6チームで第1回ダンスバトルが開催。「YOSAKOIさせぼ祭り」の第一歩がここから始まった。2000年には名称をダンスバトル改め、「YOSAKOIさせぼ祭り」に変更。「おくんち佐世保祭り」から独立し、3日間の単独開催となる。第5回には出場チームが103チームと3桁の大台に。年々出場チームは増加し、佐世保市内はもちろん、全国の踊り子たちが集結。2013年は出場チームが174チーム、来客数23万人と、九州で最大のよさこい祭りとなった。
かくいう私も、その祭りにはまる踊り子の一人である。私は熊本県出身で、8年前に佐世保にやってき、毎年10月になると、なんか佐世保の街は賑わっているなぁ、くらいの程度のもので、よさこいのよの字も知らないし、見たこともない男だった。そんな私がこの祭りに参加するきっかけとなったのは、6年前に知人の紹介で、現在所属しているチームの隊長と出会ったことであった。当時、会社と家の往復という単調な日々を過ごしていた私は、何か始めようと思っていたこともあり、隊長に勧められるがままチームに入隊し、よさこいの世界に足を踏み入れた。
10月に開催される「YOSAKOIさせぼ祭り」にむけ、私たちのチームは、毎年5月から練習を開始し、週3回はチームの仲間と共に汗を流している。ダンスの経験などない私にとって、振り付けを覚えるのは大変だった。大変ではあったが、私がよさこいを6年も続けているのは、10月にチームの仲間と一緒にさせぼ祭りで踊る事が、とても楽しいし、やりがいがあるからだ。
メインステージともなると、多くの観衆であふれた会場前で待機する。緊張とワクワクした気持ちで、心臓の鼓動が止まらない。チーム名を呼ばれ、仲間と舞台に立ち、構えている時の全員が一体となった、凛とした空気は身が引き締まる。曲が鳴り出し、普段はとても出さないような大きな掛け声を出しながら、呼吸をするのも忘れるほど、一心不乱に踊り、日々の練習で培った統率のある動きで観客を魅了する。踊り終わり、会場から割れんばかりの拍手が浴びせられる。最高に気持ちが良い。また、私たちの踊りを観て、涙を流して感動してくれる人もいるのでやめられない。
もちろん、私自身も踊り子としてだけではなく、一観客として、他のチームの踊りを観て感動したり元気をもらったりもする。他のチームのメンバーとの交流で、様々な年齢層の方々と接する機会も沢山あり、刺激を受けながら自分磨きもでき、来年も祭りに参加したいと思わせてくれる。
「また観たい、また来たい、また踊りたい」のコンセプトのもと、「YOSAKOIさせぼ祭り」は今後も、佐世保の街を元気にしてくれるだろう。みなさんも機会があれば、一度観に来てください。きっとまた観たいと思うはずです。
後藤真一朗 佐世保重工業(株)海洋設計部 機関設計課 |