ジャパン マリンユナイテッド(株)有明事業所設計部総合調整チーム 神崎真之
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ジャパン マリンユナイテッド(株)有明事業所で建造し、本年2月に引き渡しました318,000DWT型大型タンカー "KYO-EI" を紹介いたします。
本船はVLCC等大型船の建造を得意とする有明事業所にて多数の建造実績のあるマラッカマックス型VLCCの後継として開発された“スーパーマラッカマックス型VLCC”の建造1番船です。
最大の特徴は国内港湾規制緩和を先取りし、全長を335mに大型化して318,000DWT以上の能力を有し、クラス最大級のカーゴタンク容積を実現していることです。一方、最新の解析技術による船型改良、高揚力舵の採用、さらにSurf-BulbやSSDといった省エネ付加物の最適化により、NOx Tier Ⅱ 等の新規ルールを適用しながらも、既存船からの大幅な燃費削減を達成しています。
加えて、G型電子制御エンジンの採用や、排熱回収システム、低摩擦塗料なども本船の低燃費性能に貢献しており、また推進性能面ではLEADGE-BOWと呼ばれる船首形状を採用することで実海域での波浪中の船速低下軽減を図っています。なお、本船はバラスト水処理装置を装備しており、国際条約に基づく有害物質一覧表を保持しておくなど環境規則についても先取りし、省エネルギーと環境への配慮を両立させています。
本船の主要目は以下の通りです。
全長 | 335.0m |
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垂線間長 | 330.40m |
型幅 | 60.0m |
型深さ | 29.0m |
夏季満載喫水 | 21.0m |
載荷重量 | 314,000t |
船級 | NK |
主機形式 | HITACHI-MAN B&W 7G80ME-C9.2 |
航海速力 | 15.8knot |
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神崎真之 ジャパン マリンユナイテッド(株)有明事業所設計部総合調整チーム |
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