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(有)江藤造船所見学記

三菱重工業(株)交通・輸送ドメイン船舶・海洋事業部下関技術部計画設計課 橋口英哉

九州大学大学院工学府海洋システム工学専攻修士課程2年 中牟田賢

見学の様子
見学の様子
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2015年11月25日、建造計画に関われた九州大学名誉教授新開明二先生ともに、九州大学の海洋システム工学専攻の学生4人が佐賀県唐津市の有限会社江藤造船所にお邪魔し、小型高速フェリーの建造の様子を見させて頂く機会を得ました。江藤造船所は玄界灘を臨む唐津市の中心部に位置し、周囲は唐津城や景勝虹ノ松原を見る事が出来る風光明媚な場所となっています。

今回見学させて頂いたのは、福岡県糸島市の姫島と岐志を結ぶ市営渡船の新型船で80人乗り、巡航速力16ktのアルミ合金製の船であり、現在同航路で運用されている現行船と大きさや速力は同程度ですが、前船にはなかった減揺装置の装備による乗り心地の向上や、バリアフリー席を多く設ける等、より一層の利便性の向上が図られています。

筆者が伺った時には船体が殆ど出来上がった状態であり、長く伸びた球状船首とトランサム型船尾が印象的な船殻や、高さのある船首楼とそれから流れるように続く一層の客室と言った特徴的な船の形状を見ることが出来ました。さらに建造中の船の中に入らせて頂くと、鉄の船には無いアルミ特有の輝きで満たされた船室の様子に驚きました。また歩く度に聞こえる足音も鉄の船に比べて軽く、斜めの線が多い船形も相まって、まるで飛行機の中にでも居る様な気分になりました。

設計を担当された方に質問をさせて頂く機会があったので、この船あるいはこの様な類の船の設計における特徴や進め方等を伺うと、今建造している船位の規模の船であれば、船型の計画と言った基礎的な事から艤装品の置き方等の細部に至るまで多くの事を一人で考え設計する必要があり、更に規模の割には高速であるので、設計上の小さな差が燃費の差や乗り心地の良し悪し等の大きな差になってしまう事が難しさであり、また遣り甲斐や達成感に繋がると言った事等を教えて頂きました。

今回見学させて頂いた船は、2016年の春前に就航するとの事でした。行先である姫島は虹ノ松原から壱岐までを見渡せる風光明媚な場所として有名であり、またアルミの地金むき出しの状態だったあの船が完成したら一体どの様になっているのか非常に気になる所であり、就航の暁には是非とも乗船してみたいと思います。


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中牟田 賢 中牟田 賢
九州大学大学院工学府海洋システム工学専攻修士課程2年
船舶設計・海洋環境情報学

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