ジャパン マリンユナイテッド(株)基本設計部機関グループ 比留井 仁
City近辺
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Japan Marine United Europe Ltd., (JMUEL) はジャパンマリンユナイテッド(株)の子会社で、英国ロンドンの中心地シティに事務所があります。日本から営業スタッフ3名、技術スタッフ1名が駐在、ヨーロッパ地域を中心に主に新造船の営業活動を行っています。
当社の場合、技術スタッフの駐在期間は通常1年で、営業スタッフの技術サポートや欧州の技術動向調査などが主な業務となりますが、その他、欧州メーカで実施される陸上試験の立ち合いや日本からの出張者のサポートなど、欧州での技術関連活動全般をサポートしています。
私の駐在期間中は、客先での当社技術や新型船の紹介プレゼン、仕様の説明といった商談対応の合間に、日本からでは中々訪問する機会がない主機ライセンサや欧州機器メーカを訪問しての最新技術のアップデート、機関設計の分野で今最も話題となっている環境対策技術の動向調査などにも取り組むことができました。建造隻数では韓国、日本といったアジア地域が大きなシェアを握っていますが、環境規制やそれに伴う技術動向の発信はまだまだ欧州が中心であり、そうした欧州の雰囲気を肌身で感じることができたことは大きな経験となりました。
ロンドンでの日常生活ですが、客先やメーカを訪問しての業務が中心となるため出張が非常に多く、多い時は1か月の半分以上を出張先で過ごすこともありました。出張先は主にヨーロッパ内になりますが、日本からの旅行ではまず訪問することがないであろう国や地方都市に出張する機会も多く、特にその地方のローカルフード&お酒はロンドンの食事が口に合わず苦労していた私には非常に大きな楽しみでした。(単身赴任だったこともあり、帰国時にはウエストが4センチも増えてしまっていましたが…)
一方休日の過ごし方はというと、赴任当初、無趣味な私には非常に難問でしたが、一念発起、本場英国でゴルフを始めました。それまで2、3度コースを回った程度でしたが、駐在1年で1ラウンド回った際に失くすボールが1ダースから半ダース程度に減りました。英語力と共に、駐在経験で得た大きな成果?の一つだと思います。
最後に1年間の駐在期間を通して顧客の生の声に触れる機会が多くありました。当社建造船に対する評価や実際のオペレーションといった技術的な話だけではなく、マーケットや経営的な話まで日頃接することがなかった情報に接し視野を広げることができました。今後はこの経験を生かして日々の設計業務に取り組んでいきたいと思います。
比留井 仁 ジャパン マリンユナイテッド(株)基本設計部機関グループ 機関設計 |