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特集「排ガス制御技術の最新動向」にあたって

日本船舶海洋工学会 学会誌編集委員会

IMOによる環境規制である「船舶からの大気汚染防止条約(MARPOL73/78 ANNEX Ⅳ)は,2005年5月19日に発行されました。2016年1月から適用されたNOx三次規制ではNOxの排出が従来比80%減にも上り,主機単体での調整技術だけでは対応が難しくなることから,これまでの一次・二次規制対応の技術である燃焼技術に加えて,研究開発中の種々の新対応技術を組み合わせることが必要となってきています。このような背景のもとで,最新ルールの動向,NOx排出制御の最近の対応技術,SOx制御の最近の対応技術等について取り上げ,造船技術者を対象とした,今後の技術検討のための情報提供が必要と考え,「排ガス制御技術の最新動向」と題して特集を組むことになりました。

本特集では,まず背景となっている排ガス規制に関する最新動向を整理することが重要と考え,日本海事協会の岡本太郎様,原啓樹様に「IMOのNOx/SOx排出規制強化の経緯と最新の審議動向」と題して,規制が制定された経緯と最新の審議状況を解説していただいた。

NOx低減技術については主に二種類の方法が存在するが,SCR(Selective Catalytic Reduction:選択式触媒還元)を用いた方法の技術動向に関しては,ヤンマー(株)の濱岡俊次様に,EGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)を用いた方法の技術動向に関しては,三菱重工舶用機械エンジン(株)の平岡直大様,上田哲司様に解説していただいた。

続いて,SOx低減技術については,船舶用のSOxスクラバーシステムの技術解説を,Wartsila MossのHeidi MJ Paulsrud様に行っていただいた。

また,排出されるNOx,SOxは,いずれも燃料油の成分に依存することから,船舶燃料油の製造方法と品質に関する最新動向について,海上技術安全研究所の林利昭様に解説していただいた。

最後に,従来の燃料油に加えて天然ガスやエタンガス及びLPGなどを代替燃料として利用する,二元燃料ディーゼル機関について,三井造船(株)の石川和男様に解説していただいた。

本特集によって読者の方々が,排ガス規制対応技術の現状について理解を深める一助になれば幸いである。

図 排出規制区域(ECA:Emission Control Area)出典:Hapag Lloyd

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