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研究活動

ISO18072シリーズ最終強度算式検証のための研究委員会

分野:構造・強度、材料・溶接
  1. 何をどこまで明らかにしようとするのか(目的と到達目標)

    現在、韓国からの提案で限界状態評価基準シリーズがISO基準として審議されている中で、終局強度基準が検討されつつある。この基準は、Technical Specification(TS)としての成立を目指しているが、原案は終局強度計算のための多くの算式を含んでいる。しかしながら、提案されている算式のほとんどは、その妥当性の検証を必要としている。
    現在、船体構造設計は船級協会連合(IACS)の構造共通規則(CSR)と国際海事機関(IMO)の目標指向型新船建造基準(GBS)の組み合わせにより実施する方向にある。ISOの限界状態評価基準のシリーズはこれとは無関係に出現したものであり、ダブルスタンダードとなる恐れがあるため、日本はその成立に反対して来た。しかしながら、単なる反対だけではその成立を回避できない状況にある。
    そこで、単に反対する代わりに、提案されている終局強度算式の学術的な妥当性を検証し、必要であれば正しい算式を提案してTSに反映させる必用がある。また、ISO算式とCSR算式で推定される終局強度間の関係を明らかにすることも重要である。
    本研究では、TS内の現終局強度算式の妥当性を、ベンチマーク計算を通して、国あるいは船級の(or一部の業界団体の)立場によらず学術的に検証し、必要な場合は新しい算式を提案することを目的とする。設定期間内に、すべての算式の検証を終了する。
  2. 研究の特色、独創的な点及び意義

    本研究では、板、防撓板の最終強度ならびに船体桁の縦曲げ最終強度として提案されているISO算式の合理性を検証し、同時に、CSRで提案されている算式による強度と比較し、両算式併用の可否について検討するところに特色がある。独創的な点はないが、将来の構造設計に資するところ極めて大である。
  3. 国内外の関連する研究の中での当該研究の位置づけ

    終局強度算式を提案している韓国のProf. Paikは、すべての算式は検証済みであると主張しているが、具体的な検証事例が提示されていない。本委員会の検証結果(より妥当な新提案式の提案も含む)が出れば、重要な基準のひとつとなり得る。

基本情報

委員会長(所属) 矢尾哲也(大阪大学)
委員会委員数 12名
キーワード ISO、CSR、終局強度算式、ベンチマーク計算、板、防撓板、船体桁
活動期間 H22.2〜H23.12

参加方法

研究委員会への参加をご希望される方は、下記連絡先よりご連絡ください。

お問い合わせ先 [e-mail]:

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