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研究活動

コンテナ船最終強度検討FS委員会

分野:構造強度・材料溶接
  1. 何をどこまで明らかにしようとするのか(目的と到達目標)

    大型コンテナ船の座屈・折損事故を受けて、国土交通省ならびに関係機関による事故原因調査が実施され、安全対策に対する提言がなされた。事故の主要因として、ホイッピング荷重の影響、横荷重が最終強度に及ぼす影響、これらの不確実性などが挙げられている。しかし、いずれもさらに解明すべき点は多い。本委員会では、コンテナ船の縦曲げ最終強度に関して、現時点で学問的に解明できた部分とできていない部分を明らかにして、今後の研究展開のためのターゲットを設定することを目的とする。具体的には、以下の項目を取り上げる。
    1. 海象・運航条件と荷重(縦荷重、横荷重、荷重の相関など)
    2. 縦曲げ逐次崩壊挙動と最終強度(横荷重・捩りの影響、局部座屈変形の影響、荷重速度の影響、曲げ引張側の強度・延性要件など)
    3. 荷重・強度の不確実性と目標安全レベル(安全率の合理的設定)
    4. モニタリングと収集データの安全対策への適用
    各項目について、国内外の研究動向を調査し、学術的観点から、各研究の重要度、緊急度、難易度(長期的・短期的)を含めて、今後の研究展開のための指針を提示する。また外部研究助成に応募する。
  2. 研究の特色、独創的な点及び意義

    コンテナ船の縦曲げ崩壊には、流力弾性応答や全体・局部荷重の複合作用が関係すると考えられ、荷重と強度の双方において未解明の要素を含む。コンテナ船開発の先進地域である欧州でも、縦曲げ崩壊挙動に関しては、十分な研究が為されているとは言いがたく、本研究内容は先進性を有する。
    一方、コンテナ船は、近年ますます大型化が進み、20,000TEUクラスに達する状況である。これらの大型コンテナ船の構造安全性を適切に確保する上で、縦曲げ最終強度とその評価法および構造基準の確立は急を要する課題であり、そのための研究指針を提示する本研究の社会的意義は大きい。
  3. 国内外の関連する研究の中での当該研究の位置づけ

    コンテナ船の流力弾性応答、縦曲げ荷重、横断面の最終強度等の個別課題については国内外で研究例が存在するが、これらを総合的に結びつけて縦曲げ崩壊挙動を予測し、設計・運用に反映させる研究は、十分に進んでいない。各分野について実績を有する研究機関・企業が集約するわが国が、学術的立場からこの問題を検討することは、国際的にも大きな意義とインパクトを有する。

基本情報

委員会長(所属) 藤久保昌彦
(大阪大学)
委員会委員数 10名
キーワード コンテナ船、座屈強度、縦曲げ最終強度、ホイッピング、横荷重、不確実性、モニタリング、研究計画提案
活動期間 H27.8〜H28.6

参加方法

研究委員会への参加をご希望される方は、下記連絡先よりご連絡ください。

お問い合わせ先 [e-mail]: fujikubo@naoe.osaka-u.ac.jp

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