トップページ > シリーズ・読みもの > シリーズ 造船所のかっこいいオヤジ
造船所や研究所など造船に関連する職場には優れた技能や多くの知識を持っている人が働いています。造船に限らず日本の企業や研究機関は組織としての知識を持っており、これは他国の組織にはない日本独自の強さだと思います。
どうして日本の組織は組織内で共通した知識を持ち、共通した行動をとるようになったのでしょうか。これは私の勝手な考えですが、何かの問題に直面したときに、その問題を職場の誰かが自分の知識や経験、技能を生かして解決し、それを皆で真似するようになったのではないでしょうか。この、「人に学び、自分のものにする」ところが日本人の特徴/強さではないかと思います。
ところが、職場には真似をしようにも真似出来ない人がいます。皆から“一目置かれている”人のことです。皆から一目置かれるにはそれなりの理由があるはずです。例えば、優秀な技能といっても野球選手ではないので、160km/hrの剛速球を投げるわけではありません。行動自体ではなく、何か独特の判断がその人の行動を「真似出来ないもの」にしているのではないでしょうか。
またまた私の勝手な考えですが、そんな人をかっこいいと思います。そして皆がその人をかっこいいと思い、真似しようとすることにより、職場で共通した知識や技能の幅が増えていくのではないでしょうか。このシリーズでは周囲から一目置かれているかっこいい人を紹介します。かっこいい人は造船所の中だけではなく、研究所や海外支店などにもいると思います。これから連載される記事が造船業界で働く人のすばらしさを再発見するきっかけになればと思います。