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KFR第292回例会の報告

大阪大学 梅田直哉 記
 KFR第292回例会は、2007年2月5日(月)、川崎造船海遊館新館において開催された。今回は、神戸大学海事科学部教授、定兼廣行先生をお招きし、「船舶工学科と海事科学部での教育と研究」と題する講演を行っていただき、42名の出席者があった。
定兼廣行先生

 定兼先生は、大阪府立大学工学部船舶工学科で18年間、神戸商船大学商船学部(途中より神戸大学海事科学部)で22年間、教鞭を取られ、2007年3月に定年退職される予定である。この間、船舶の復原性能、操船性能などの研究に従事され、その分野の権威として内外に知られている。まず復原性に関する講演では、復原力や減衰力が非線形の場合の横波中の横揺れ、転覆条件、パラメトリック横揺れ、巨大波による横揺れ、横風中の定傾斜や自励振動などのご自身の研究を振り返って説明いただいた。現在でも中心的な課題も含まれており、当時として極めて先駆的な研究であったことを出席者一同再認識した。次に、操船性能など海事科学部での研究からは、離着桟時の船体横力の実験およびCFDによる推定、タグボートの曳引力の推定、船橋への波浪衝撃、パイロットの乗下船時の安全性などが紹介された。このうちタグボートによる曳航の問題は、現在のIMOの最重要課題のひとつであり、今後の活用が大いに期待される。この講演については出席者より活発な質疑応答が相次いだ。風圧傾斜モーメントの形状依存のメカニズム、航走波による動揺のメカニズム、横漂流の横揺れへの影響、抗力の定常性などについての質疑に定兼先生より的確な回答を行っていただき、出席者の理解が一層深まった。
 定兼先生はKFRの第1回例会以来参加されている。今回KFRの原点ともいうべき船舶流体力学の基礎的問題についての真摯な討議の場がもたれたことは、KFRの歴史を作ってこられた定兼先生のご講演であればこそという思いを強くして一同散会した。


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