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シリーズ:造船所のかっこいいオヤジ

Vol.032 声がでかいぞ!

1.はじめに

図1 今泉さん

内海造船(株)瀬戸田工場機電工作部船装課甲板管艤係の「かっこいいオヤジ」箕島(みのしま) (あきら)さんをご紹介します。

箕島さんは昭和45年に入社して以来,現在までの45年間,新造船の甲板艤装,特に配管に携わってこられました。

団塊の世代で多くの仲間とともに入社し,互いに切磋琢磨し腕を磨いてこられ,今では,なくてはならないオヤジとして皆に一目置かれ頼りにされている存在です。

2.声がでかい

写真2 最近替えたスマホと格闘

現在63才ですが,いまだに声がでかい。事務所では著者と隣同士ですが,普通に話をしていても周りからうるさがられています。本人は別に耳が遠いわけでもなく,昔からのようです。

豪快な性格そのままに,でかい声で周りを圧倒して存在感を見せています。若い時から,地域の祭りや自衛消防団で鍛えられた美声を工場内に響き渡らせて歩き回っています。

箕島さんのでかい声を聴くだけで,周りの者に安心感を与えてしまう不思議な雰囲気を漂わせています。ただの声がでかい,うるさいだけのオヤジではありません。皆が認める「かっこいいオヤジ」です。

3.パイプ屋の心意気

瀬戸田工場ではバルク・コンテナ・タンカー・フェリー等,大型から小型船までの様々な船種を建造します。そのため,物量・施工方法が船毎に大きく異なるので,その船の特徴を踏まえた適切な作業方法を毎回考えなくてはいけません。

特に甲板部は担当する範囲が広く,ブロック毎に物量も大きく異なるため,作業のイメージができないと計画ができません。しかしオヤジは船種毎の作業イメージが勝手に頭に浮かんでくるようで,相談すれば簡単に答えが出てきます。

著者は作業を計画する立場ですが,全体のイメージがわかないこともあり,そのような場合には苦労しながら数字だけで考えて計画してしまいます。このような場合には予測と実績が一致しません。箕島さんに頼むと経験でこれくらいになるという予測を出してくれるのですが,不思議とほぼその予測に近い結果になります。やはり経験は大事で,一概に数字で表すのは難しい事であると再認識させられます。より正確な計画が立案できるよう,箕島さんの経験に基づく予測方法を教えてもらいたいと考えています。

4.後輩の指導

著者が配管部門に移ってからは,箕島さんが直接現場作業をされる事はありませんが,工事の進捗等を見て周りながら,不具合箇所等の施工方法を班長・作業者に指導しています。若い者に指導する時は,不具合箇所の対応方法などは暫くはほっておき,自分で考えさせた後でわかりやすく説明をしています。「少々ほっておいて,失敗せにゃおぼえんわい!」です。聞いてみるとそういうやり方(修正方法)もあるのだと勉強になります。

写真3 事務所で不具合写真の確認

団塊の世代の退職による技術伝承は弊社においても重要な課題であり,設計者の経験不足による不具合が現場で発生することもあります。このような現場からあがってきた不具合を設計にフィードバックしたり,電話して直接設計者に指導することも箕島さんの十八番です。いつもは設計をぼろくそに言っていますが,若い設計者が相談に来ると親身になって相談に乗り元気づけています。口は悪いが心は優しい昔ながらのオヤジです。

若い者に対して,自分の知識・経験を何とか伝えようと,懇切丁寧に時数の処理方法や業者に対する姿勢などを指導しています。箕島さんの指導の趣旨はあまり細かいことは気にするなと言うことです。あまり細かい事を気にして全体が見えなければ,仕事はうまく処理出来ないことを,身をもって理解している箕島さんだからこその指導方針だと思います。たまに自分の思いがうまく伝わらず怒鳴り声をあげることもありますが,普段のコミュニケーションを上手くとっているので,後を引くことはありません。

5.人生は楽しく

写真4 黒部・立山に夫婦旅行

現在,パート職として勤務されており,年に数回の休暇には,奥さんや地元の仲間と旅行に行かれます。休憩時間にいろいろな旅行の計画をするのが非常に楽しいようです。インターネットを使用して,観光地・宿や食事する所を調べては,周りの人たちと相談しています。でかい声のせいもあり,机の周りには自然と人が集まり,旅行の話で盛り上がっていました。何時までも元気でいられるのは仕事以外も充実した生活が送れているからと思います。人生の良き教師・うるさいオヤジとして今後も永くお付き合い願いたいものです。

小郷(おごう) 範博(のりひろ)
内海造船(株) 瀬戸田工場 機電工作部
船装課 船装工事係

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