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研究委員会

海洋における生態系サービスの評価に関する研究委員会

分野:海洋工学・ 海洋環境

1.何をどこまで明らかにしようとするのか(目的と到達目標)

 生態系サービスは、オーストラリアの生態経済学者Costanz2が開発した、人間活動に与える生態系のさまざまな恩恵を貨幣価値で換算するための評価指標である。2001年から2005年まで国連が行ったミレニアム生態系調査(Mmenmum Ecosystem Assessment, MA)で生態系サービスが取り上げられ、世界的に周知されるようになったが、昨年 Costanza自身により、最新の評価結果が示されたところである。これまでの評価結果では、地球規模での生態系サービスのうち、海洋、特に沿岸域における栄養塩の循環が圧倒的に大きい価値を有しているとされているが、その価値の算出手法は、必ずしも生態学的なアプローチを基礎としたものではなく、環境経済で用いられる価値評価のアプローチが基礎となっている。本研究委員会では、これまでに行われている生態系サービスに関する研究をレビューし、評価手法の分類・整理を行うとともに、海洋における生態系サービスを生態学的なアプローチで評価する手法を開発し、より正確で説得力のある評価結果を示すことを目的とする。

2.研究の特色、独創的な点及び意義

 本研究では、生態系サービスの中でも特に価値が高いとされている海 洋における栄養塩循環に着目し、生態学的アプローチを基礎とした新しい算出方法を開発することを目標としており、これまでにないレベルの 精度および信頼度で生態系サービスを評価することに独創性がある。こ れにより、海洋生態系の持つ価値がより正しくわかりやすく一般市民や 政策決定者に伝えることができれば、さまざまな海洋の利用に対する社 会受容性が大きく増すと考えられる。

3.国内外の関連する研究の中での当該研究の位置づけ

 地球規模での環境問題、水・食糧・エネルギー枯渇などへの対策とし て、海洋の大規模利用は不可欠であり、その意義を一般市民や政策決定 者にわかりやすく伝える評価手法を提案することは非常に重要である。 これまで代表者は、IMPACT研究委員会(P-6およびP・25)の活動の中で、このような包括的環境影響評価指標としてTriple Iを開発し、普及を行ってきたが、同じような目標で開発された生態系サービスとの関連については調査対象とはしてこなかった。他方、地球温暖化に対する緩和策の検討に必要な項目として、沿岸生態系の保全・修復の価値を生態系サービスで評価する試みが環境省の事業で進められており、Triple Iの普及を行う上でも、生態系サービスとの関連を整理し、IMPACT研究委員会で培った知見を生態系サービスの算出手法に生かすことが重要であると考え、本研究委員会を発足させることとした。

基本情報

委員会長(所属)
大塚 耕司(大阪府立大学)
委員会委員数
8名
キーワード
生態系サービス、Triple I、栄養塩循環、生態学的アプローチ、社会受容性
活動期間
H27.4~H30.3

参加資格、参加方法

研究委員会への参加をご希望される方は、下記連絡先よりご連絡ください。

[海洋における生態系サービスの評価に関する研究委員会にメールする]

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